北条時宗と蒙古襲来: 時代・世界・個人を読む (NHKブックス 902)
- NHK出版 (2001年1月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140019023
作品紹介・あらすじ
北条時宗は、救国の英雄だったのか。蒙古襲来は、国家の危機だったのか。紋切り型の時宗像を排し、限られた史料から、モンゴルの脅威に向き合ったその孤独な実像に迫る。時宗の岳父・安達泰盛に焦点をあて、さらに得宗家の主導する鎌倉幕府の限界をラディカルに変革しようとした、政策の実態に迫る。時宗と泰盛。二人の生涯をたどり、中世という時代を読み解く、第一人者による野心作。
感想・レビュー・書評
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表題は北条時宗のみだが、安達泰盛についてもかなりの紙幅を割いている(「弘安徳政」の評価が極めて高い)。鎌倉幕府の統治体制の変容、元寇前後の国際情勢(特に高麗・元関係)、「蒙古襲来絵詞」の画像解析、禅宗・律宗と鎌倉幕府との関係など論点は多岐にわたり、史料引用も多く、かなり専門的な議論にも踏み込んでいて読者を選ぶ。巷間ありがちな「救国の英雄」的虚像を全面否定しているのは言うまでもない。
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