- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140019665
作品紹介・あらすじ
1995年以来、太陽系外に続々と惑星が発見された。木星質量で中心星の直近を高速周回するホット・ジュピター。灼熱と酷寒の世界を繰り返すエキセントリック・プラネット。想像を絶するその姿に、太陽系の惑星形成理論は根底からくつがえされた。今、この異形の惑星たちの形成メカニズムを解き明かそうと、世界第一線の天文学者たちが熱い闘いを繰り広げている。そして崩れ去ったにかみえる惑星の形成理論をもう一度構築し、そこから生命誕生の条件を備えた地球型惑星の存在確率にも追っていく-宇宙惑星学最前線の論争を存分に味わえる、知的興奮に満ちた一書。
感想・レビュー・書評
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太陽系以外の惑星系についての本です。
最初はそういった系外惑星を探す話ですが、基本的にはそういった系外惑星、及び太陽系がどうやってできたのかということを解説したものです。
この書籍は2003年に出ているものなので、すでにいろいろ覆ったり証明されたりしているかもしれませんが、その時点での系外惑星の発生のメカニズムで出ているものを解説し、著者の考えを記述したものになります。
現在、確か地球型の系外惑星は見つかっている(もしくは、可能性がある)はずですが、この本の時点では、大型のガス惑星が見つかっている程度です。
それも、ホットジュピターと呼ばれる恒星に非常に近いところを高速で回る(公転周期3,4日等)惑星、エキセントリック・プラネットと呼ばれる楕円軌道を走る惑星が見つかっている程度です。
成形される時間単位が万年億年なので、実験や観察で証明するのが非常に難しい世界です。
基本的には計算やコンピュータ・シミュレーションでこうだったのではないかという理論を立てていくようです。
この本を読んでて、へぇ~と特に思ったのは、火星と木星の間にあるアステロイドベルトが元々アステロイドベルトだったという話ですね。
昔から、あれはそこにあった惑星が崩壊したものというイメージだったので、これはかなり目からウロコでした。
ガスとチリから、微小の塊になって、さらに微惑星、原始惑星になり、地球型惑星、木星型惑星、氷惑星となるということで、微惑星が結局固まれなかったのがアステロイドベルトという感じでしょうか。
いろいろ知らない理論や話があり、楽しめました。
が、なんだかんだと難しいので、理解するのは大変です。
実践で確認するのが難しい世界ですが、観測や理論の構築によって世界が広がることを期待したいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「一億個の地球」から4年後の著作。この銀河には地球型惑星が数百万から数億個あるという推論はすこぶる興味深い。今回は月の存在をより抽象的に自転軸が安定している(月が存在する場合と自転が逆行の場合の二つある)、という確率に変えていた。独立と思われたいた事象に従属性を考慮して、より説得力のある議論にしている。
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少し古い本になりますが初めて見つかった系外惑星の説明を分かりやすく説明した1冊。SFマニアも読んでおいて損は無いと思う。