- Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140055045
感想・レビュー・書評
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20090427
大河ドラマが気になって読む。
「利なくしては義もまたなし」「義を行うには利を使わねばならぬ」「大事なのは利に目をくもらされてはならぬということだ。利は手段であって目的ではない」
このごろ興味のあるこのテーマ。
原丈人氏と同様のテーマ。会社やお金は誰のためのものか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
時運に恵まれず、敗軍の将となった上杉家。
お家取り潰しの可能性もあった中で、直江兼続が選んだ道は「生きる覚悟」を持つということ。
泥水にまみれようとも、悪者になろうとも上杉家存続のために生き抜いてみせる。
ある意味、死ぬことよりも辛い道だけど、自分の信念を曲げずに生き抜く姿は誰が何と言おうともカッコいいと思う!
今の自分に必要なものは、この「生きる覚悟」なんだな…。 -
去年大ヒットした大河ドラマ天地人。その原作の下巻。下は大阪夏の陣や関ヶ原の戦いなどが描かれいます。個人的には上よりこちらの下巻のほうがこのみです。
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心の師。
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謙信の義と兼続の愛、上杉はに偉大な武将たちの志によって戦乱の世を生き抜いてきた。そしてその精神は上杉鷹山にも受継がれていく。
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大河ドラマの行く先をちょっと先取りで読み終えてしまいました。
上杉の見地から見ると、天下の趨勢はこう動いたのか…
という興味で読めます。
意外な行く末をたどる人も…
動乱の時代に上杉も波乱の運命をたどります。
兼続は家臣としては異例な30万石を秀吉から賜ったこともあるという。
(これは返上して6万石だけ受け取った)
兼続の書いた漢詩なんて、残ってるんですね〜しかも恋歌?!
天の時、地の利に叶い、人の和ともに整った武将はないとは謙信の言葉。
それを理想の武将として目指したのでしょうが、それがすべて揃った時には自ずと争乱もなくなると。
私利私欲でなく義を貫くこと。
ただし、無用な血を流すことなく、生きるためには長い物に巻かれる?ことも…
経済的に混乱している今の時期に読むと、また印象が?
教養もあったという妻のお船は、秀吉の頃には景勝正室に付き添って京へ滞在、後には女としては異例の三千石扶持だったという〜活躍ぶりはなかなか頼もしい。 -
(2009.03.30読了)
上巻では、信長の死によって、上杉家が滅亡寸前で生き延びることができたところまででした。
下巻では、秀吉に従い、天下統一に協力し、小田原攻めにも参加します。天下統一ののちには、家康を牽制するために越後から、会津に移ります。
秀吉亡きあとは、家康が主導権を握ってゆきます。景勝と兼続は、会津の防備を固め家康との決戦に備えます。
家康から、兼続のへの詰問状には、直江状で真っ向から反論し、決選も辞さない構えを見せます。
1600年6月18日、家康は、会津を討つべく伏見を出発します。総勢10万余。
7月19日、東征軍の先鋒が宇都宮に到着。22日、景勝は会津若松から白河へ向けて出陣。
24日、家康は、小山へ到着。上方から、石田三成挙兵の知らせが届く。小山会議が開かれ、上杉征伐を中止し、引き返すことに決する。(309頁)
25日、三成挙兵の報が上杉本陣にも飛び込んだ。(携帯電話があれば情勢が変わったかも?家康に本気で、上杉軍と戦う気がなかったとすれば変わらなかった?)
西へ向かう徳川軍を追撃することは、景勝が許さなかった。
関ヶ原の戦いで徳川が勝ち、徳川の天下となる。上杉は、米沢30万石を受け入れざるを得なかった。
1616年4月17日、徳川家康死去。
1619年12月19日、直江山城守兼続江戸桜田の鱗屋敷で死去。60歳。
「直江兼続の義と愛」(火坂雅志著)とは、あまり重複することはないので、併せて読むといいと思う。
●新潟が日本一の人口(17頁)
1880年における政府の調査によれば、当時、全国で最も人口が多かったのは、新潟県の154万人。東京は、第12位の96万人にすぎない。人口が多いということは、それを支える巨大な経済力が、この地に存在したということである。
☆関連書籍(既読)
「「天地人」を歩く」火坂雅志著(済)、祥伝社、2008.09.15
「直江兼続の義と愛」火坂雅志著(済)、NHK出版、2008.11.15
「直江兼続」外川淳著(済)、アスキー新書、2008.11.10
「謙信・景勝と直江兼続」新野哲也著(済)、ベスト新書、2008.11.20
(2009年4月4日・記) -
本書の作者のデビュー作は今でも記憶に残っている。源平時代の歌人、西行法師が主人公なんだが、実は拳法の達人という設定だった。伝奇的な内容だが、とても面白かった。作者の来歴を見ると、もう20年以上も前です。
本書は伝奇的な内容ではないし、戦国時代の話なので結末がどうなるかは誰もがわかっている。仁愛の中におのれの義を見出し、命を掛けてそれを貫き通した一人の漢の生涯を描いた作品です。 -
直江兼続の晩年は結構シビア。
耐える時代、という感じ。
これを大河で描くとどうなるのか…
ところで、この上下を読んだ限りでは、
直江兼続が秀吉や家康をうならせた「参謀」というイメージは持てない。
主君である上杉景勝があまりに寡黙なため、
表舞台に立って目立ってしまった、と思えるのだが… -
駆け足で終わっていきました。