命もいらず名もいらず 下 明治篇

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  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140055816

感想・レビュー・書評

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  • 俺の生き方と似ている

  • 「人のために、全力をつくす」という信条で行動した、山岡鉄舟の生き方に感服した。しっかりとした信念があるから、体だけでなく、心も強い。だからこそ、勝海舟、西郷隆盛、清水次郎長、明治天皇といった人達からの信頼を得たのだろう。それにしても、自分の足と馬しかなかったのこの時代に、よくもまあ、あちこちいったり来たりしたもんだ。そして、酒の飲み方が尋常ではない。明治篇の出だし第4章は感動である。

  • 2011/03/08完讀

    下卷從江戸無血開城的部分開始,其實是鉄舟本人最先衝進大本營和西郷談判(不過後來被勝海舟佔去功勞,他也不在乎)。成功之後還處理彰義隊和徳川宗家的駿府遷移一事,幫忙安置旗本。在靜岡種茶就是他想出來的。

    後來他進入宮內省當天皇侍從,同時也繼續他的禪和劍的修練,兩者皆大徹大悟,開創了無刀流。不過下卷後半是比較鬆散的逸話,有點堆砌的痕跡,稍嫌可惜。

    書名是從西郷稱讚鉄舟的話而來「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困りもす。そういう始末に困る人物でなければ、艱難を共にして、国家の大業は為せぬということでございます」。

    --

    「儲けようと欲をかいたら、こころが曇って損をする。平常心で思いを定めたら、そのまま突き進むがよい。勝とうと思ったら、惑いが生じて、負けてしまう。勝ちに執着してはいけない。死を覚悟して、打ち掛かれ。」

  • 山岡鉄舟の生涯を描いた作品の下巻。「明治篇」。己の信ずるままに突き進んだ生涯。人を愛し、国を愛した。剣に書に禅に打ち込み、悟りの境地を目指した。ときには色の道さえ解き明かそうとして、妻を嘆かせた。困った人を助けずにいられない、そんな鉄舟の生き方は実に清々しかった。とても真似はできないが、こんな志をもった男がいたことを心に留めておきたいと思った。銀座にあるあんぱんで有名な木村家。明治天皇に差し上げたのは鉄舟だったそうだ。木村家の看板の文字は鉄舟が礼として揮毫したとあった。今度その文字をよく見てみたいと思った。

  • 最後のサムライとも言われる山岡鉄舟の史実をもとにしたフィクションである
    西郷隆盛・勝海舟・清水の次郎長などとの交流も魅力的に描かれており、まるで大河ドラマを読んでいるような感じがする
    谷中の全生庵にも行ってみたくなった

  • 一刀流の奥義を印可をもらうシーンで一刀流の奥義を伝えられるのだが、結構普通。伊藤一刀斎といえば、バガボンドのやんちゃなイメージがあったのだが、「敵の実相をみて、その無相を明察すべし」とは。

  • 旧幕臣、剣術を学び無刀流を創始。江戸で浪士隊を結成した山岡鉄舟の生涯を描いた歴史小説。
    江戸無血開城へと導いたとされる勝海舟と西郷隆盛の会談は、聞きかじっていたが、
    戊辰戦争の際、勝海舟の意を受け西郷隆盛を説得し、講和条件のすべてを決め
    根回しというか、仲立ちをした立役者が、山岡鉄舟であるというのを恥ずかしながら知った。
    西郷は云う「命もいらず名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困りもす」と、
    後年、新政府に出仕し静岡、茨城、伊万里の県知事を経て侍従となり明治天皇の側近となり
    禅と書と剣術をひたすら極め、どこまでも真っ直ぐな心意気に共感する。
    歴史小説にハマりそうだ!

  • 下巻は幕末〜明治の動乱記の鉄舟の活躍が描かれています。
    上巻は人間・山岡鉄舟形成に至るまでの話でしたが、
    下巻は、それを踏まえて鉄舟の取った行動が描かれていて興味深かったです。
    特に明治天皇との関係は面白かったです。
    清々しい位の一生を終えた山岡鉄舟という人物を改めて好きになりました。

  • 何となくですが、この本での山岡鉄舟の考え方が内田樹さんの本の内容とも重なるところがあるように思いました。

    わが身がかわいい。
    それが人の本性であろう。
    だからこそ、他人の身になって考えるのが大事なのだ。
    「精神満腹」

  • 20100907読了

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著者プロフィール

歴史・時代小説作家。1956年京都生まれ。同志社大学文学部を卒業後、出版社勤務を経てフリーのライターとなる。88年「信長を撃つ」で作家デビュー。99年「弾正の鷹」で小説NON短編時代小説賞、2001年『火天の城』で松本清張賞、09年『利休にたずねよ』で第140回直木賞を受賞。

「2022年 『夫婦商売 時代小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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