- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140815267
作品紹介・あらすじ
老いや病い、死の苦しみから、人は目を背けることができない。かくも絶対的な苦悩を宿命づけられている私たちが、それでも安らかに生きるにはどうすれば良いか。仏教の始祖ブッダは、世界は原因と結果の因果則でしか動いていないことを悟り、苦しみを正しく受け入れることができるように「自分の心の在りよう」を変えていくことが、苦悩から解放される唯一の道だと説いた。現代における"処方箋"として、「釈迦の仏教」の本質を読む。
感想・レビュー・書評
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仏教の奥深さと面白さに触れられる良書でした。
『自灯明、法灯明、涅槃、無明輪廻』など、言葉として見聞きした程度の初心者のわたしでも分かりやすく優しく導いてくれます。
ブッダの仏教と日本の限り無い宗派の仏教では、想像以上に大きな違いがあることを知りました。
現代にこそ、二千五百年前のブッダの教えが必要なのだと感じました。
そして、神のような神秘的な存在としてではなく、1人の人間・悟りを得た人間としてブッダが位置づけられていることに、感銘を受けました。
とても興味深い "本来の「ブッダの仏教」" を学んでみたいと想いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ダンマパダの要所を引用し、ブッダの教えが簡潔に説明されている。ブッダの教えのあらましを理解できた。本文中や対談のなかで、「瞑想は精神を集中するもの、感覚を遮断するもの」と述べられているが、ヴィパッサナー瞑想やマインドフルネスの一般的な理解とは少し違うのかなと思う。確かに集中は必要だが、感覚は遮断するのではなく、むしろオープンに受容していくものが瞑想だと、自分は理解している。
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釈迦の仏教について分かりやすく書かれています。自我についての説明がもう少しあるか、参考文献がもう少しあるとよかったと思います。
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はじめに “苦悩”の時代に読みたい教典
第1章 生きることは苦である
原初の教え
王子の身分を捨てて
この世は苦しみだらけ
自分を変えることが唯一の救われる道
苦悩のメカニズム
仏教=病院
よりどころは自分
第2章 恨みから離れる
苦しみには全て原因がある
煩悩の親分「無明」
すべてはうつろう
諸行無常の科学
第3章 執著を捨てる
執着するな
自分はどこにもない
私とは何か
サンガの効用
第4章 正しいものの見方
信仰より自己鍛錬
自灯明、法灯明
精神集中あるのみ
ナイトスタンド・ブディストの時代へ
社会の仏教にできること
対談 佐々木閑×藤田一郎―世の中の在り方を正しく見るために
あとがきにかえて―科学と仏教の接点 -
仏陀の教えと、日本の仏教が大きく違うことがわかりやすく解説されています。雑学的に知っていましたが、きちんと理解したのは初めてでした。巻末の参考図書を読んでみようと思い
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仏教について基本的な事を学びたくて読んでみました。
文章が非常に平易な内容で書かれており、仏教についての考え方がとてもよく分かって良い本でした。また、科学者との対談集もとても興味深い内容でした。また、巻末にある仏教本のオススメについても充実しており、非常に良い本だと感じました。 -
シリーズ最期のことば、に続いてこちらも読了。今回も深い学びを頂きました。感謝!
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自力救済を目指す釈迦の仏教は、何とも厳しいが、何故かしっくりくる。