Think Simple アップルを生みだす熱狂的哲学

  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140815458

作品紹介・あらすじ

かつてアップルを倒産の淵から救った伝説のThink Differentキャンペーンを手がけ、iMacを命名したことでも知られる著者が初めて明かす、世界ナンバーワン企業の作り方。アイデアを実現させ、イノベーションを生みだし、生産性を上げ、何よりもクリエイティビティを高めるために必要なのは、シンプルさがもつ力を熱狂的に信じることだ――そのための核となる10の法則で、〈シンプル〉の真髄に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 最後の要約だけで十分
    それこそシンプルだ

  • 経験と知識が増えるにつれて、私たちのやるべき事が複雑化され、更に会社という枠組みに呑まれて私たちは自由な発想を活かすことが出来ない。そんな世の中に何故スティーブ・ジョブスはシンプルという私たちの本質に固執することができたのか。当たり前のようで当たり前ではなくなってしまった私たちのシンプルさを、荒々しいやり方とはいえ、1人の男が果敢に取り戻していく実話。まだまだ世の中はしがらみでいっぱいだが、20年前(現在2022年)と比べるとアップルのお陰で私たちの生活は一変したといって言い。iPhoneが登場した2006年以前の生活様態が全く思い出せないくらい、今はiPhoneにお世話になっている。この感想もiPhoneで書いているのだから。

  • 製造会社に勤めているが、部長よりアップルのことを理解していないといわれ、なにか一冊読んでみた。
    製造的な話はなかった。ファブレスや設計関係。
    ただ、アップルパイのCMを見てるとシンプルに作られ、製品もそうだったので、この本に書いていることは確かにそうだなっとおもう。
    これが世に受けられたかは実証されているが、今後のアップルにそうなるか不明。
    私が知らないだけかもしれないが、最近のiPhoneはいまいちかなー。アンドロイドと一緒。カメラ良くなったばっかりだね。

  • シンプルなのは重要。優先順位の数が減る。

  • ・物事をシンプルなまま保つ能力、そして物事が複雑になるのを防ぐ能力も貴重になる
    ・シンプルさは単なる目標ではなくスキル
    ・率直さはシンプルでありあいまいな言い方は複雑
    ・物事を未解決のまま残しておくと、人は先のことを考えるよりも、過去を振り返ることに多くの時間をかけてしまう
    ・彼はリアルタイムさの正直さを好んだ。何か気にかかることがあればその場で告げた
    ・今あるプロセスに注目して、それを強化するのではなく、どうすれば減らせるかを考える
    ・あらゆる人を喜ばせようとすると、誰も満足させられない
    ・選択肢がないことは決して大きな問題になっていない
    ・シンプルさは人を引き付ける

  • マネジメントの話なのか
    マーケティングの話なのか、、
    はたまたデザインの話なのか

    恐らくそれら全部
    根っこはみな同じということか

  • 2020.19

    ・シンプルであることこそ最上。
    ・シンプルさとはものではなく、概念。全ての物事に当てはめる。
    ・正直に話し、不可能を疑う。少人数にミニマルに動き続ける。

  • シンプルであるべきか、複雑であるべきか。シンプルであることは誰が見ても正しいように思えるのに、いざ自ら行動すると簡単に複雑な道へそれてしまう。「複雑」というものは、とても魅力的なのだ。
    あらゆるデザイン、あらゆるオプション、あらゆる価格帯の統一性のない型番の商品の中からひとつの製品を選ばなければならないというのは、考えただけで重い作業であるけれども、iPhoneを選ぶなら、もしくはMacBookを選ぶなら、考えることはとても少ない。これほどユーザーに親切な商品は、作る側に立つと不思議となかなか作れない。
    『Think Simple』では、シンプルを貫くということがいかに難しいかということを延々と語ってくれる。「シンプル」というのは生易しいものではなく、どんなときでもシンプルであることが求められるからだ。気まぐれのようにシンプルを選んだり、誰かの真似のようにシンプルを使っても、その恩恵を受けることはできない。これは信仰にも似たものだと、著者は時折語っている。
    そんな厳しい「シンプル」の申し子がスティーブ・ジョブズだった。スティーブ・ジョブズの振るうシンプルの杖に、私も叩かれてみたいと思った。

  • アップルという会社に「シンプル」というマインドがいかに根付いているかが、数々のスティーブジョブスの逸話にそって描かれています。

    「シンプルであることは複雑であることを圧倒するが、シンプルで居続けるのは難しい」

    この本で強く訴えられているのは、この点です。



    読んで、印象に残ったエピソードを挙げていきたいと思います。



    Think Brutal(容赦なく伝える)より

    「アカウント(取引先担当)で働いてます」と伝えると、スティーブ・ジョブズは、

    「そうか、オーバーヘッド(圧縮削減が可能なムダな処理)だな」と。 と言う会話。

    よくある話ですが、会社が大きくなると会社の付加価値に貢献しない部門や役割が増えてきます。企業として成り立つためには必要ではあるものの必要最低限に抑え込まないといけないのですが、気をぬくとどんどん増殖します。優秀な経営者でも複雑さに毒されていき会社は付加価値を生まない部門で溢れかえります。

    個人としてもシンプルに自分がやるべき事を考え続ける必要があることを気付かされます。



    Think Small(少人数で取り組む)より

    スティーブ・ジョブズの話ではありませんが、ある経営者が会議に参加しているメンバーを見渡し、そこに出席しているメンバーに対し「君たちはここで何をしている?」と問いかけ、

    「さあ、わかりません。呼ばれたからきました」とメンバーは答える。

    その経営者は「そんなことをほざいているやつは、ここに座っているべきじゃない。他で建設的なことをしろ」と伝える。

    会議にやたら多くの人間が出席しているのは、メンバーそれぞれに能力が欠けていると言うこと。プロジェクトを強力に進めるために必要な素質を持った少数のメンバーで構成されていること。

    「念のために」と呼ばれる会議に対しては、なぜ自分が必要かを問いかけ、本当に自分ができるべきかを考えるようにしてますが、それでもなんだかわからないうちに巻き込まれる会議ってあるんですよね〜。気を引き締めなくては。



    Think Minimal(ミニマルに徹する)より

    一つのCMで4〜5個の特徴を伝えたいスティーブ・ジョブズを、1個に絞りたい広告代理店がとったやり取り。

    「スティーブ、キャッチしてくれ」と1つの紙の玉を投げ、それをキャッチするスティーブ。

    「これがいい広告だ」

    「スティーブ、もう1回キャッチしてくれ」と今度は5つの紙の玉を投げ、1つもキャッチできないスティーブ。

    「これが悪い広告だよ」

    アップルの広告が優れているのは、スティーブ・ジョブスが完璧にシンプルだったからではないんですね。



    Think Motion(動かし続ける)より

    初期のiPhoneは、「アプリ」をサポートしてなかったが、その後の製品とOSの更新でアプリケーションを追加できるようなり、その魅力は革命的に増したと思います。

    iPhoneはその後も毎年なんからのアップデートがくりかえされ、今も続いてます。



    Think Iconic(イメージを利用する)より

    ボタンがたくさんある従来のスマートフォンに対し、iPhoneは1つのホームボタンで挑み、そして勝ち残ったことはシンプルの勝利と言えるでしょう。

    なお著者はそのうちボタンは0になるかも知れないと書いてますが、iPhone Xで、まさにそうなりました。



    Think Phrasal(フレーズを決める)より

    「iMac」は「Macman」になっていたかもしれないというエピソード。

    ステイーブが推していた「Macman」は、ソニーの「Walkman」からインスパイアされたそうですが、もしそのネーミングだったらあそこまで売れなかったでしょうね~。

    「iMac」を粘り強く推した広告代理店の人(=著者)の勝利ですね。

    もう1つ、「ファイナルカット」というアップルの動画編集のソフトウエアの開発のエピソード。

    通常版とプレミアム版の2種類を発売したいと言う開発テームに対しスティーブ・ジョブスは「1つに絞り込む」ように指示を出したという。

    このエピソードを読んで思ったのは、今のiPhoneのラインナップ。

    「11、11Pro、11ProMax」はスティーブの目にはどう写るのかな...。



    Think Casual(カジュアルに話し合う)より

    前提条件からスタートするプレゼンはハッキリいってムダ。

    事前にインプット資料を配布し、プレゼンではコアな部分のみに絞って議論すべきだと思います。

    シンプルさはせっかちです。



    Think Human(人間を中心にする)より

    アップルの「Think different」キャンペーンで流れたCM 「The crazy ones」より。

    クレージーな人たちがいる
    反逆者、厄介者と呼ばれる人たち
    四角い穴に 丸い杭を打ちこむように
    物事をまるで違う目で見る人たち

    彼らは規則を嫌う 彼らは現状を肯定しない
    彼らの言葉に心をうたれる人がいる
    反対する人も 賞賛する人も けなす人もいる
    しかし 彼らを無視することは誰もできない
    なぜなら、彼らは物事を変えたからだ
    彼らは人間を前進させた

    彼らはクレージーと言われるが 私たちは天才だと思う
    自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが
    本当に世界を変えているのだから

    Think Simpleの中では、これはまさにスティーブ・ジョブズの事を表した内容だと書かれています。

    確かに、、、反逆者で、クレイジーで、世界を変えて。

    そして「死」がスティーブ・ジョブズを更にシンプルな高みに押し上げます。

    晩年は禅にもハマり、シンプルさを更に追求していき、アップルという企業とブランド価値、そして生み出すプロダクトの質を高めていきます。

    そして根底にあるのは、プロダクトやサービスの質ではなく、それを使う人間がどう感じるか。



    例えば、こんな商品出しました。こんな凄いスペックの沢山の機能がついていて素晴らしいですよ。

    ではなく、この商品で、貴方はこんな素晴らしい体験ができます。

    最近は後者のような商品フレーズを見かけることは多くなりましたが、初めたのはアップルでしょう。

    そういった意味でアップルの人間を中心に考えたシンプルな考え方の勝利と言えるでしょう。

    シンプル、奥が深い、、。



    Think Skeptic(不可能を疑う)より

    ある検討案件で、スティーブ・ジョブスに「それは不可能です」と言い切ったが、その後可能にする方法があることがジョブスに知れてしまって、、、というエピソード。

    普段の仕事でもありますよね。ただ相手がスティーブ・ジョブスだと思うとおそろしい…。

    「できない」を「可能」にする方法はあるが、今のご時世、優先的地位の濫用、パワーハラスメントといった落とし穴もあるので程々にしなくていけませんが、安易な不可能ですは創造的な発想をストップさせることになると思ってます。

    出来ない理由ではなく、出来る方法を考えよう。



    Think War(戦いを挑む)より

    アップルは、マイクロソフト、デルといったPCソフト、PCメーカーとの闘いを続けてきました。

    また、サムスン電子やファーウェイといったスマホメーカーとも戦ってます。

    平和が一番ですが、競争相手が居ないと、そこでイノベーションは止まります。

    我々も日常生活で色々と「競争」をしています。

    仕事上のライバル、恋のライバル、などなど。

    相手を貶めるような策略をとるのではなく、お互いに高めあう様な関係を築き上げたりするのも良いだろうし、自分なりの強みを尖らせて相手と違う面で勝つのもありだと思います。

    戦いから逃げず立ち向かうことで自分は成長できると思います。

  • アップを世界一の企業とした考え方を解説した書。シンプルという秘密を世界に開示したところで、名だたる世界的企業は大企業が故に真似をすることが出来ない。そこにはただシンプルに考える。徹底的にムダを削ぎ落とす。そこにムリという考えは存在しない。世界を驚愕させたThink Differentキャンペーン。そこに至る経緯、アップルを再生させたジョブズのブレない哲学と、サポートする人々の献身的な努力。シンプルは全ての人を魅了する。


    説明
    内容紹介
    複雑に考えて仕事する自分を、誇りに思っていないか。

    「シンプル」は現代ビジネスにおける最強の武器だ
    スティーブ・ジョブズのもとでアップルの「Think Different」キャンペーンにたずさわり、iMacを命名した伝説のクリエイティブ・ディレクターが初めて明かす、ビジネスとクリエイティブにおける「シンプル」という哲学。
    いまや世界一のテクノロジー企業となったアップル躍進の秘密とは?もちろん誰もが知っている事実がある。アップルには偉大なるビジョナリーがいた。デザインに優れ、エンジニアリングにも、製造も小売もマーケティングもコミュニケーションもすべてが優れていた。だが、それらすべてを超越した何かが、真にアップルをアップルたらしめたのだ。
    ――アップルは「シンプル」の熱狂的信者なのだ

    本書は著者にしか知りえないさまざまなアップルでのエピソードを題材としながら、〈シンプル〉という哲学を、核となる10の要素に落としこんで紹介する。マーケティングの考え方、イノベーションをいかに生みだすのか、組織の生産性をどう高めるのか、アイデアを実現させる方法、意思決定の仕方、社内や顧問とのコミュニケーションのとりかたまで ―あなたも〈シンプル〉という武器を手にすることで、この複雑な世界においてクリエイティブな力を発揮することができるはずだ。

    Introduction シンプルの杖
    第01章 Think Brutal 容赦なく伝える
    第02章 Think Small 少人数で取り組む
    第03章 Think Minimal ミニマルに徹する
    第04章 Think Motion 動かし続 ける
    第05章 Think Iconic イメージを利用する
    第06章 Think Phrasal フレーズを決める
    第07章 Think Casual カジュアルに話し合う
    第08章 Think Human 人間を中心にする
    第09章 Think Skeptic 不可能 を疑う
    第10章 Think War 戦いを挑む
    Conclusion Think Different

    内容(「BOOK」データベースより)
    著者にしか知りえないさまざまなアップルでのエピソードを題材としながら、「シンプル」という哲学を、核となる10の要素に落としこんで紹介する。

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