NHK「100分de名著」ブックス道元 正法眼蔵―わからないことがわかるということが悟り

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  • Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140817520

感想・レビュー・書評

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  • 入門書として、わかりやすいというか、平易な文で書かれているのは良い。理解を深める為には、他にも読むべき本はあるけれど、入門書としてはとても良いと思います。


    身心脱落、行住坐臥、分からないことが分かるということが悟り。四摂法(布施、愛語、利行、同事)、八大人覚(少欲、知足、楽寂静、勤精進、不忘念、修禅定、修智慧、不戯論)などがキーワード。

    利行〜自利も利他もない
    同事〜自分も他人もない、皆同じ、私だったらしないとは限らない。

    不忘念〜常に仏法を思っていること。
    修禅定〜心静かに心理を観察する。
    修智慧〜智慧を修得する(ものをあるがままに見る眼=智慧、を養うこと)
    不戯論〜無駄な議論はしない、物事を複雑にせず、あるがままに単純に受け取ること(難しく考えない)

  • 少欲、知足、、等人間が真に学ぶべき教えだと思います。ありがたい内容でした。

  • とても分かりやすいです。
    難解な正法眼蔵を、巧みな例で解説してくれます。
    さすがですね。
    少しは分かったような気がします。
    以下の愛語の部分は、本当にしみます。

    (前略)北野元峰禅師が永平寺で修業をしていたときの話です。
    彼の母親が病気になり、彼は実家に戻って母親の看病をしました。無事に病気が治り、再び永平寺に修行に行こうというときに、彼はこう言いました。「お母さん、わたしは真剣に修行をします。もしもわたしが堕落した坊主になって『破壊坊主だ』と人から後ろ指を指されるようなことになれば、もう二度とこの家の敷居はまたがない。そういう覚悟で修業に出かけます」と。そうしたらお母さんが、「ばかなことを言うのではない」と言って怒ったというのです。そして、「おまえが立派な高僧になれば世間の人がちやほやしてくれる。そのときは、こんな家に帰ってこなくてもいいのだ。でも、おまえが人から後ろ指を指されるような落ちぶれた坊主になったとき、そのときこそ、この家に帰っておいで。玄関から入ってくるのが恥ずかしければ、裏口からでも入っておいで。お母さんは待っているからね」と言ってくれたそうです。
    この言葉を、禅師はずっと語り続けておられました。これがまさに愛語です。 ー 105ページ

  • 確かに、読みやすい。です…。
    だが、正法眼蔵を哲学の書という立ち位置からスタートするのは…??

    毫釐も差あれば、天地懸に隔たり と道元禅師は言われていますが。

  • う、う〜ん・・・?
    ほとんど聞いたことがない言葉だらけで、疲れました。kindle unlimited 配信中だったので読みました。

  • いまをあるがまま受け入れた上で、いまを一生懸命に生きなさい、という解釈でよいのだろうか。

  • 20181125 悩んでいた時に、何か救われたくて手にした。ひろさちやさんの丁寧な解説で自分でもわかるのでは無いかと思い購入した。入門書、なのだが禅宗としてのではなく哲学としてのという内容。この本からどこに向かうか、いろいろな選択肢がある。

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著者プロフィール

1936年大阪生まれ。
東京大学文学部インド哲学科卒業、同大学院博士課程を修了。
気象大学校教授を経て、宗教評論家として活躍。
「まんだらの会」会長、大正大学客員教授。
著書に、『仏教の歴史』(春秋社)、『釈 とイエス』(新潮社)
『自分が変わる』(世界文化社)、『宗教激突』(ビジネス社)など多数。

「2004年 『釈迦物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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