賢治と「星」を見る

著者 :
  • NHK出版
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本棚登録 : 194
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140819449

作品紹介・あらすじ

天文学者と旅する宮沢賢治の星空少年、宮沢賢治は夜空を見上げ、何を思ったのだろう?見つめる星々の先には、何が見えたのだろう?天文学者も舌を巻くその正確な天文知識は作品にどう映しだされたのか?天文学の楽しさを一般の人びとにわかりやすく伝え続けてきた天文学者が、賢治が作品に描き出した天体に私たちを招待する。この本は宮沢賢治の生涯を天体で物語るプラネタリウムだ。さあ、一緒に旅に出よう!旅のはじめに第一章 賢治の生きた時代へ  第二章 教師、宮沢賢治の星空  第三章 賢治、大地に根ざす  第四章 ふたたび石に向きあう  第五章 そして、宇宙へ  旅の終わりに―あとがきにかえて―  

感想・レビュー・書評

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  • 宮沢賢治没後90年に読む――『賢治と「星」を見る』8月25日発売|株式会社NHK出版のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000758.000018219.html

    賢治と「星」を見る | NHK出版
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000819442023.html

  • “宮沢賢治“の作品は何度か読んだ事あるし、なんとなくどんな人なのかは知っていましたが、、、この本を見て、宮沢賢治がどんな人なのか、どんな人生を辿ったのか、どんな物語を作ったのかが分かりやすく、とても読みやすく、読んで良かった!と、本当に思いました。
    賢治が物語に登場させた星を、夜空で探したいと思ったし、もっと賢治を知りたくなったし、著者の渡部さんの本をもっと読んでみたくなりました。

  • 宮沢賢治がどんな状況でどんな空を見上げながら作品を書いたのかに想像力と天文学的知識を使ってアプローチしていくのがとても面白かった
    読みやすく親しみやすい文体で、詳しくはこちら、と先行研究をしっかりと挙げているところもよかった。

  • 「なにがしあはせかわからないです。ほんたうにどんなつらいことでもそれがたゞしいみちを進む中でのできごとなら峠の上りも下りもみんなほんたうの幸福に近づく一あしづつですから。」(銀河鉄道の夜より)
     
    タイタニックの犠牲者をストーリーに登場させている。


    映画化された『銀河鉄道の父』が紹介され、
    「銀河鉄道の夜」の作品を通して、賢治の父について触れれている。(P.241)

    天文学者の目を通した新たな発見もある!

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/568964

  • むかしから星や宇宙の話は好きで、小学生のころ町にできたプラネタリウムによく通っていた。今でも、プラネタリウムの解説員になれるならなりたいと思っているほど。同じころ、鉄道も大好きで、ふたつの要素が並んだ「銀河鉄道の夜」を初めて読んだのは確か小学6年生だった。宮沢賢治がどんな風に夜空を眺めていたのか知れるなら、と思って購読。

    著者の渡部先生は国立天文台の所属。きっと、研究よりも発表や観察会によく出られる方なのだろう。とても取付きやすい語り口で、賢治の考え方の推論や彼が生きていた当時の天文界、科学界のトレンドを解説していて、読み飽きなかった。楽しみにしていた銀河鉄道の夜についての解説は後半からだが、それ以外の天体に関わる童話は詩歌についての解説もおもしろく、それぞれもう一度原典を読み返したいと思えるものだった。内容を思い返しながら、夏の星座を眺めるのも楽しみだ。

    銀河鉄道の夜からは、通りすがりに親しくなった人たちや、一番大切な友人を亡くして一人ぼっちになっていく寂しさを一番に感じていた。ところが改めて紹介された推敲中の原稿を読むと、むしろ自分の運命を再確認し、家族と前に進むストーリーなのではないかと思うようになった。

    「なにがしあはせかわからないです。ほんたうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら峠の上りも下りもみんなほんたうの幸福に近づく一あしづつですから。」

  • 賢治を読みたくなるし天体観測したくなる 銀河鉄道は解説読んでも泣く

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著者プロフィール

渡部 潤一(わたなべ・じゅんいち) 1960年福島県生まれ。東京大学理学部天文学科卒。東京大学大学院、東京大学東京天文台を経て、自然科学研究機構国立天文台上席教授・副台長、総合研究大学院大学教授、国際天文学連合副会長。理学博士。国際天文学連合では、惑星定義委員として準惑星という新しいカテゴリーを誕生させ、冥王星をその座に据えた。著書に『面白いほど宇宙がわかる15の言の葉』(小学館101新書)、『第二の地球が見つかる日』(朝日新書)など。

「2021年 『古代文明と星空の謎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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