- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140884010
作品紹介・あらすじ
真に努力を重ねるとはどういうことか。トラブルに動じない磐石な不動心をどう身につけたのか。六〇〇〇人以上の命を救ったカリスマ医師がはじめて明かす。決してエリートではなかった著者が、医学界の権威・東大医学部の手術室に、天皇の執刀医として招かれるまでの道のりを記しながら、多くの患者を死の淵から救う奇跡のドラマをとおして、高齢化社会の医療のあり方をも問いかける。
感想・レビュー・書評
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天皇陛下の冠動脈バイパス手術を手がけた天野篤教授が書いた一冊。
このタイトルを見てもしやと思ったら、案の定、序章のタイトルが「迷わず行けよ、行けばわかるさ」、さらに自身の信条を「いつ何どき、誰の挑戦でも受ける」ときた。言うまでもなく、どちらもアントニオ猪木の言葉。
今年4月のNHKの対談番組『SWITCH インタビュー』で猪木と対談して、どれほど熱狂的な猪木信者であるかはよく分かったが、この著書でその信者ぶり、いや、いかに猪木イズムを身をもって実行しているかがよく分かった。番組の中で「前人未到」という言葉が好きだと言っていた通り、それはまさに教授の歩み方、生き方そのもの。心臓手術の"意味"を探りあて、遂には"意義"を見出したというくだりは、自ら道を切り開いてきたこの人にしか吐けない言葉だ。
読んでいるこちらは、まさに猪木から闘魂注入ビンタを喰らったような気分。思いっきり喝を入れてもらった。ワタシは凹みそうな時は猪木のDVD『ダァー!!』を見るという対策を持っているが、この度、この本を読むという新たな対策を手に入れた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
心臓外科医の天野氏の著。
天皇陛下の心臓外科手術を行ったドクター。医者としての使命感の強さが本書からひしひしと伝わってくる。志の高さとエネルギーの大きさが医療チームにも伝染して、多くの患者の寿命を延ばすことに貢献してきたという。医大に3浪して入ったからこそ、後がない状態で必死に生きる道を見つけてきたという。本人はすべては1本の道であると述べているが、周りから見るとやはり多くの苦労を重ねてきたのだろうと思う。
家族の犠牲にも触れられているが、本当に医者一筋で親でも夫でもない様子。だからこそ腕前は群を抜いており、天皇の執刀医にふさわしいのだろう。 -
P76中国の故事
「病を癒すは小医、人を癒すは中医、国を癒すは大医」
せめて中医になれるように努力しなさい。
P176
医師と僧侶と教師は、社会人として同世代よりも未熟 -
天皇陛下の心臓手術をした医師の自伝的書籍。
エリート街道まっしぐら!ではなく、どちらかというと劣等者からのスタート。
だからこそ、今の著者がいると書かれている。
自身も、遠回りをして、今の職種にいるので、著者の感覚には共感。
新人指導の仕方など、お手本にしたいなーと思う点もあった。
高齢者の心臓手術に対する思いは、目からウロコだった。そうやって考えるのか!と。
一つの道を貫く強さ。 -
「人の3倍、働きなさい」は、「2倍」より頑張ることができ、「4倍」より現実味がある。
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214.2.20
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20130616
天野先生の自伝的散文。志の高さ、努力を続ける強い意思、だからこその実現力。決してパーフェクトではなかったこの人の力の源は、心臓外科医としての使命なのだと思う。 -
“天皇陛下の執刀医”として知られる著者。人の三倍働いて、人の一歩先をいく。心臓外科医の仕事を天命と思うまでの“遠回り”の道のり。
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天皇陛下の執刀医、天野篤先生の自伝。
医師になるまでから今に至るまでの歩みを時間の流れと共に記述されている。
心臓外科ひとすじ、の想いで歩まれた道にぐっと引き込まれる内容
「迷わずいけよ、行けばわかるさ」の言葉がこころのなかにあるとは意外だった