フロムに学ぶ 「愛する」ための心理学 (NHK出版新書 573)

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  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140885734

感想・レビュー・書評

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  • 「愛すること」を本当の意味で行える者は少ない。愛することは学びの必要な技術であり、鍛錬である。

    愛することは難しい。
    まさに壁にぶち当たった時にタイムリーに出会えた貴重な本だった。

    正解が書いてあるわけではないが、
    努力の方向性は明確に示されている。

    次は本編、フロムの「愛するということ」にもチャレンジしたい。

  • フロムがこの本を書いた歴史的背景も含めて、わかりやすく知れる。
    元の本にはない図も、わかりやすく知れる。

    著者の解釈が少し偏っているかんじがする(おじさんのお説教感がある)のが、ところどころ気になる。

    • 小山羊さん
      おじさんのお説教感、共感です。それがキツくて私は途中で読むのをやめてしまいました。
      おじさんのお説教感、共感です。それがキツくて私は途中で読むのをやめてしまいました。
      2022/08/24
  • 愛によって人は孤独感・孤立感を克服するが、依然として自分のままであり、自分の全体性を失わない。

    フロムの導入としてとてもわかりやすかった。

  • 非常におもしろかった。
    感情優位で考えてしまいがちなトピックをこうも論理的に分析して解説してくれる書籍って素晴らしい。
    愛の本質について考えさせるのはもちろんだけど、資本主義が蔓延している、交換が前提の現代社会について改めて考え直すきっかけにもなった。愛する能力ではなく愛する対象を見つける能力にフォーカスされる時代。

    メモ
    愛のルーツは母性
    初めて愛するという行為としてのベアハグ
    母性愛の最大の特徴は巣立ち
    愛は意思から成り立つ、決意、決断、約束
    相手に与えることが愛: 「自分の喜び、興味、理解、知識、ユーモア、悲しみなど、自分に息づいているもの」すべて
    生産的な愛: 配慮、責任、尊重、知(理解)(相手を知ることで自分を知る)
    人間が自由に生きるためには「生産的性格」を磨く必要があり、そのためには正しい愛を見抜くために理性を磨き、孤独であることを恐れない姿勢が必要
    自分以外の人間と融合したいという欲望は人間の最も強い根源的な欲望

  • 考えさせられる

  • 理解できるところとできないところがあった。何回も読み返す。

  • まず初めに、
    エーリッヒ・フロムの愛するということを
    読んだ

    分かった部分、分からなかった部分どちらもあった

    この本のおかげで噛み締めてまた読むことが出来る

    素敵な1冊に出会えて嬉しい

  • 愛するということをベースにした新訳。
    新訳というより補助線と表現したほうが近い気もする。
    良書。

  • 愛するということ、の本を分かりやすく纏めてくれた本です。別物と切り離して読むというより、補助として読んだら本作がより読みやすくなりました。

  • エーリッヒ・フロムの『愛するということ』(紀伊国屋書店)の翻訳者である著者が、この著書の内容をわかりやすく紹介している本です。

    フロムは、現代人は愛について誤解していると考えており、『愛するということ』を刊行して、人間存在の深いところに根ざしたほんとうの愛のありかたについて説きました。著者は、現代の日本における愛を取り巻く諸事情にも言及しながら、こうしたフロムの考えを解き明かしています。さらに、フロイト左派の立場に立つフロムが、資本主義と真の愛が両立しがたいと考えていたことについては、フロムのユートピア主義的な発想に対する疑念を表明しつつも、現代における愛の困難さを認め、読者に問題を投げかけています。

    フロムによる、愛についての本質主義的なとらえかたには正直なところややついていくことはできないと感じてしまいましたが、フロムの思想の解説書としては読みやすく優れた内容の本なのではないかと思います。

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著者プロフィール

1960年横浜市生まれ。フェリス女学院大学国際交流専攻修士、東京大学教養学部非常勤講師(公民科教育法)、
生徒とFW 中心の活動をする「グローカリー」主宰。現在、横浜市立みなと総合高等学校勤務。
単著『旅行ガイドにないアジアを歩く―横浜』(梨の木舎、2020年)、共著『神奈川の戦争遺跡』(大月書店、1996年)、『近代神奈川の史話31選』(神奈川県歴史教育者協議会編、2001年)、『旅行ガイドにないアジアを歩く―マレーシア』(梨の木舎、2010年)『同―シンガポール』(梨の木舎、2016年)。
共著『神奈川から考える世界史』(えにし書房、2021年)。

「2023年 『神奈川の関東大震災 100年後の視点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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