8050問題の深層: 「限界家族」をどう救うか (NHK出版新書 596)

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  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140885963

作品紹介・あらすじ

他人事ではない、「親子共倒れ」社会の現実

長期・高年齢ひきこもり──「8050問題」に大きな注目が集まるいま、長く社会的孤立を研究してきた専門家が、全国規模の調査・リポートをもとに問題の本質を明らかにする。同時に、親子共倒れから脱する具体的方策を提言する。

感想・レビュー・書評

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  • 良くも悪くも、どう救うか、の本。あまり良い状態を目指さない、が印象的だった。確かにそう。受援力という言い方をするのね。

  • 支援活動をされている方です

    たくさんの当人・家族・支援者たちの事例が載せられています。

    他に日本中にたくさんの当事者・家族たちが存在しています。

    自分の部屋や家族以外に、SNSを含めて相談先や支援を受けられる場所があればあるほど数多くの当事者・家族たちが助かることは間違いがないのです。

    少しでも自分たちに温かい姿勢で接してくれる人達と接していけることはとてもありがたいことです。

    お互いに距離を持って礼儀正しく接していけて、大きな意味で日本人全体で良くなっていければ。

  • 8050問題は決して他人事ではない。その一方で、問題に陥った人とそうでない人の差はどこにあるのだろうか?

    環境要因だけでなく属人的な要因にも目を向ける必要はないだろうか。

  • 働かないとかいうのではなく給料が低く、半ばパラサイト中の子供たちが心配で読んだ。
    自立できない状況に親が死んだら心配だ。
    行政とかボランティアとかの網にひっかかるか、
    その状況を鑑みても心配はなくならなかった。
    参考にはなった。

  • 社会と繋がりが浅く、かつ自立に限界が来てはじめて「申請」にたどりつく。
    そういう社会システムなんだよなぁ、結局。何重にもセーフティネットがあるから、アメリカとかイギリスみたいに路上生活者にはならないだけなんだね。
    一方で、機会さえ与えられば生活をよくできる人たちもかなり居るわけで、そういうのは逃さない世の中になってほしい。申請ありきじゃなくて。
    地域包括ケアの役割が重たすぎると思いつつも、そう願わざるを得ない。

  • これまで福祉に関わることが無かったため、引き込もりに対する知識はなかったが、具体的な事例も含めて、わかりやすく説明されてる。
     重要なのは
     ・家族で抱え込まないこと:行政の支援は整っている。対応する側は当たり外れ
                  があるが、ありえないところまで支援している印象も 
                  受ける。
     ・早いうちに手を打つこと:長期化すると対応が困難に。本人も社会復帰が
                  できない。
    具体例のなかで、引きこもりから社会復帰された事例は上記の対応を取っていることが興味深い。
     

  • マズローの欲求階層のうち低次のものをフォーマルなサービスが対応し、高次のものをインフォーマルなサービスが対応している、というか、それしか対応しあわないというのがなるほどと思った。

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  • きっかけは何かというと、明確なものもあれば、特にこれといってというものまで様々なケースがある。
    訳あって福祉の方にお話を聞かせていただいた事もありますが、ほとんどが精神疾患かなぁとおっしゃっていました。
    一人で解決しようとしない事です。若者支援の窓口があるのなら、解決にはなりませんが問題を共有出来ます。

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著者プロフィール

1940年大阪市生まれ。京都大学文学部卒業、京都大学大学院文学研究科博士課程中退。大阪大学大学院文学研究科教授、名古屋外国語大学教授、京都産業大学教授、佛教大学教授などを経て、現在、大阪大学名誉教授。著書に『工業化の歴史的前提』(岩波書店)、『洒落者たちのイギリス史』(平凡社)、『民衆の大英帝国』(岩波書店)、『砂糖の世界史』(岩波書店)、『世界の歴史25 アジアと欧米世界』(共著、中央公論新社)、『イギリス近代史講義』(講談社)、訳書にウォーラーステイン著『史的システムとしての資本主義』(岩波書店)、コリー著『イギリス国民の誕生』(監訳、名古屋大学出版会)、イングリッシュ/ケニー著『経済衰退の歴史学』(ミネルヴァ書房)、ポメランツ著『大分岐』(監訳、名古屋大学出版会)他多数。

「2013年 『近代世界システムIV』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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