歴史に好奇心 2007年10-11月 (NHK知るを楽しむ/木)

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制作 : 日本放送協会  日本放送出版協会 
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784141891826

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  •  剰余経済の証 金森敦子著「お伊勢まいり ニッポン観光事始め」.

     「庶民が旅を知った時代」から、書き出しが始まる.「農民 諸国漫遊の旅に出る」「道中 山あり谷あり助けあり」「つまらないとは言わせない 腕利き案内人の活躍」「おかげ参りのエネルギー 庶民の旅が日本を変えた」の四章.

     「農民 諸国漫遊」が、そもそも江戸時代の農民に対する固定観念、改定を示すという.農民的剰余で、そこそこの暮らしを示すものと、する.

     観光案内所や、「腕利き案内人」に、旅にまつわる経済の成立を読み取ることができる.

     「おかげ参り」は、幕末の「えいじゃないか」が著明.でも慶安2年、寛永15年、宝永2年、明和8年、文政13年、慶応3年と発生.

     名古屋付近から発生は近年の研究で、「三河国吉田」と理解.「一生に一度は伊勢参り」ではなく、「日本には信じられないほどの旅行者が居た」と、されている.

     「伊勢参り」.そこを、旅行者の主体・旅行の過程・サービスのプロ、そして「旅に集積、民衆のエネルギー」.それらが構造的にとらえられている

  • 明治サイエンス事件帳、お伊勢参りニッポン観光事始め

  • '09.04 読了

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著者プロフィール

1946年、新潟県中蒲原郡横越村(現・新潟市)に生まれる。國學院大學文学部卒業。
著書に、『〝きよのさん〟と歩く大江戸道中記』(ちくま文庫、2012)、『伊勢詣と江戸の旅』(文春新書、2004)、『芭蕉「おくのほそ道」の旅』(角川書店、2004)、『江戸庶民の旅』(平凡社新書、2002)、『関所抜け 江戸の女たちの冒険』(晶文社、2001)、『芭蕉はどんな旅をしたのか』(晶文社、2000)、『江戸の女俳諧師「奥の細道」を行く』(晶文社、1998;角川ソフィア文庫,2008)、『お葉というモデルがいた』(晶文社、1996)、『女流誕生』(法政大学出版局、1994)、『瞽女んぼが死んだ』(角川書店、1990)、『旅の石工』(法政大学出版局、1988)、『石の旅』(クロスロード選書、1988)がある。

「2013年 『「曽良旅日記」を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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