- Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784142230136
感想・レビュー・書評
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・・・その後に書籍化したものあり
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さすが三田村先生。
ここまで源氏をとっつきやすく語るとは、脱帽です。 -
『絵巻で楽しむ 源氏物語』を
毎週、購読している者としては
かなり興味深く読む事ができました。
紫の上がなんか愛おしくなりました。
反面、光源氏の奴・・・(怒)
って思ったりして・・・(汗)
なんでしょうねぇ。。。
いろんな女性の想いを観ていると
しっかりした男にならねば・・・
って思ったりして・・・(笑) -
(2012.08.01読了)(2012.04.03購入)
テレビ放送のテキストです。4月に放映されたのですが、その時はテレビ番組を観ることができませんでした。7月にアンコール放送されたので、何回かを見ることができました。
8月1日の昼時が、最終回となったので、見終わった後、テキストを読んでしまうことにしました。
「源氏物語」の著者についてや先行するどのような物語が下敷きになっているか、物語の構造、物語の内容等が的確に解説されています。
すでに「源氏物語」を読んでいる方は、頭の整理と復習に、まだ読んでいない方は、手引書として利用できます。
【目次】
はじめに 想いは届けられるか
第1回 光源氏のコンプレックス
第2回 あきらめる女、あきらめない女
第3回 対面に縛られる男たち
第4回 夢を見られない若者たち
●どんな物語(6頁)
『源氏物語』は愛の成果を羅列する物語ではなく、愛のすれ違いや空転、誤解、伝えることの難しさを、微に入り、細を尽くして語る物語です。どれほど愛していてもその想いが伝わらない、肝心のところで伝えきれない想いを抱えながら、孤独のなかに生きる人びとの物語です。
●スキャンダル(29頁)
『源氏物語』は、たんに色好みの男の恋のさやあてを書いたものではありません。宮中によくある噂話を書いたのでもありません。日本の古代からの伝承や記録に取材しつつ、また中国の歴史物語にのっとりつつ、一つの恋愛がその裏側でもっと大きな国家の政治につながり、がんじがらめに人を縛っていくという大スキャンダルを描こうとしたのです。
(『史記』『伊勢物語』など)
●第二部(80頁)
第二部は「生老病死」、つまり、生きることの苦悩、老いていく恐怖、病の辛さ、そして愛する人との死別でした。それらが次々に、これでもかというほどに襲いかかってきて、それまで光り輝いていた光源氏の人生が陰っていくのです。
●結婚後を(81頁)
第二部は、よい結婚をすることが目標ではなく、結婚した後に長く連れ添う関係の中で、愛は冷めるのか、維持されるのか、変わるのか、といった愛の持続をめぐっての答えのない問いを投げかけるものでした。
●物語の構図(89頁)
正編には「光源氏―京―政治権力の中心―光りの世界」という一つの構図があるのに対して、「宇治十帖」には「八の宮―宇治―仏道精進の場―陰の世界」といった構図があることがわかります。
☆関連図書(既読)
「源氏物語 巻一」谷崎潤一郎訳、中公文庫、1973.06.10
「源氏物語 巻二」谷崎潤一郎訳、中公文庫、1973.07.10
「源氏物語 巻三」谷崎潤一郎訳、中公文庫、1973.08.10
「源氏物語 巻四」谷崎潤一郎訳、中公文庫、1973.09.10
「源氏物語 巻五」谷崎潤一郎訳、中公文庫、1973.10.10
原文に忠実な現代語訳
「新源氏物語」(上)、田辺聖子著、新潮文庫、1984.05.25
「新源氏物語」(中)、田辺聖子著、新潮文庫、1984.05.25
「新源氏物語」(下)、田辺聖子著、新潮文庫、1984.05.25
「新源氏物語 霧ふかき宇治の恋」(上)、田辺聖子著、新潮文庫、1993.11.25
「新源氏物語 霧ふかき宇治の恋」(下)、田辺聖子著、新潮文庫、1993.11.25
読みやすい自由な翻訳
「絵草紙源氏物語」田辺聖子著・岡田嘉夫絵、角川文庫、1984.01.10
源氏物語の現代絵巻というところでしょうか。
「私本・源氏物語」田辺聖子著、文春文庫、1985.02.25
従者から見た光源氏です。
「春のめざめは紫の巻 新・私本源氏」田辺聖子著、実業之日本社、1983.05.25
女性側から書かれた源氏物語です。
「輝く日の宮」丸谷才一著、講談社、2003.06.10
「藤壺」瀬戸内寂聴著、講談社、2004.11.24
「あさきゆめみし」全13巻、大和和紀著、講談社、1980.11.15-1993.07.13
漫画版「源氏物語」です。
「千年の恋 ひかる源氏物語」出演:吉永小百合,天海祐希・監督:堀川とんこう、
販売元:東映ビデオ、発売日:2002/09/21
映画版「源氏物語」です。紫式部を吉永小百合、光源氏を天海祐希が演じています。
●評論・その他
「光源氏の一生」池田弥三郎著、講談社現代新書、1964.04.01
「源氏物語」大野晋著、岩波書店、1984.05.21
「『源氏物語』の男たち」田辺聖子著、講談社文庫、1993.08.15
「源氏物語 愛の渇き」大塚ひかり著、KKベストセラーズ、1994.02.05
「「ブス論」で読む源氏物語」大塚ひかり著、講談社+α文庫、2000.01.20
「源氏の男はみんなサイテー」大塚ひかり著、ちくま文庫、2004.06.09
「『源氏物語』を楽しむ」山口仲美著、丸善ライブラリー、1997.07.20
「源氏物語の女性たち」瀬戸内寂聴著、NHKライブラリー、1997.11.20
それぞれに「源氏物語」を楽しめます。
●源氏物語の周辺
「藤原道長」北山茂夫著(済)、岩波新書、1970.09.21
「紫式部」山本藤枝著、火の鳥伝記文庫、1987.03.21
「小説紫式部 香子の恋」三枝和子著(済)、福武文庫、1994.12.05
「紫式部日記」紫式部著・山本淳子訳、角川ソフィア文庫、2009.04.25
「紫式部の娘 賢子」田中阿里子著、徳間文庫、1992.05.15
(2012年8月1日・記) -
うすいテキストですがおもしろかったです。源氏の一生、フローチャートが笑えました。三田村先生も宇治十帖がお好きということで勝手に親近感が沸きました。私は一部と三部が好きです。あと10年若ければ三田村先生の授業を受けてみたかったです(笑)しかし100分にまとめるのはやっぱり難しいと思います…。
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「源氏物語」に登場する人たちの関係系図があり、
光源氏の年齢によって関係した人々のつながりがよく理解できた。
若い時、「源氏物語」を読み感動したが、このテキストを読み、
改めてもう一度読み直してみようかと思った。
小説というものは、読む時期によって、自分が経験してきたことによって、
また自分が歳をとることによって面白みが変化してくるものだと思う。
25年経過して読み直してみるとまた違った感動が得られるだろう。