- Amazon.co.jp ・本 (116ページ)
- / ISBN・EAN: 9784142231621
感想・レビュー・書評
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「フロイト『夢判断』」立木康介著、NHK出版、2024.04.01
113p ¥700 C9411 (2024.05.06読了)(2024.03.27購入)
【目次】
はじめに 二十世紀を動かした「無意識」の発見
第1回 「無意識」の発見と夢分析
第2回 夢形成のメカニズム
第3回 エディプス・コンプレックスの発見 ―無意識の愛と性
第4回 無意識の彼岸へ
もう一冊の名著 フロイト『精神分析入門講義』
☆関連図書(既読)
「精神分析入門 上」フロイト著・豊川昇訳、新潮文庫、1956.06.10
「精神分析入門 下」フロイト著・豊川昇訳、新潮文庫、1956.06.15
(アマゾンより)
夢の中へ、自分の知らない自分を探しに
人は誰しも、自分では認識していない「心の秘密」を持っており、そのありか=「無意識」にたどり着き、心の秘密を取り戻すことで、心の病を治療することができる。そして、無意識を明らかにするための重要な素材が「夢」である――フロイトはこう考え、「無意識」という新たな心の領域を発見・探求し、人類の知の枠組みを一変させた。その理論を、夢の分析の豊富な事例をもとに築き上げたのが『夢判断』だ。「エディプス・コンプレックス」など性に関わる問題を扱っていたこともあり、誤読・誤解されることも多い本書を改めて丁寧にひもとき、夢や無意識をめぐるフロイトの理論・思想の本質、そして現代にも通じるその革新性を読みとく。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
立木康介さんのしゃべりは、よどみなく、すらすらと速い、だからかもしれないが、どうもウサン臭い。
「夢判断では扱わない夢」という話になった時、なんか変だと思った。
「例外あり」の理論ならば、心理分析というのは、「確証バイアス」を巧みに操って、自分のテリトリーの中で答えを出す手法とも言えるのではないだろうか。 -
精神分析の礎を築いた
ジークムント・フロイト(1856-1939)の『夢判断』を繙く100分。
■はじめに
『夢判断』は一介の町医者が偉大な真理の発見者=
《世界のフロイト》に変貌する契機となった著作。
百年以上経過した古典だが、
人間が夢を見続ける限りアクチュアルであり続ける。
いかに文明が進歩しようと、
人間が夢を見なくなることは多分なく、
AIは夢を見ないのだから、
夢こそが〈人間の証明〉になる時代が来るのかもしれない。
■第一回:「無意識」の発見と夢分析
〈心の病〉としての神経症の治療。
催眠療法から自由連想法へ。
患者及び自分自身の夢を研究したフロイトは
時代の節目である1900年に成果を発表。
人間の無意識を論理的に、ある種の法則性によって
解明可能なものとして『夢判断』を世に示した。
これは「意識が理性的・論理的であるのに対して
無意識は非理性的で混沌としたもの」という
旧来の常識を覆す画期的な書だった。
フロイトは無意識を〈もう一つの理性〉
〈もう一つの知〉と位置づけ直して
アプローチする方法を示した。
曰く「一切の夢は願望充足である」。
■第二回:夢形成のメカニズム
夢は抑圧された願望の偽装された充足であり、
そこには歪曲された願望が顔を出し、
問題の中心点がずらされることもある。
また、夢は抽象的な思考をヴィジュアル化する。
夢には文化に規定された〈象徴的表現〉が登場し、
物語に整合性を付与するための〈第二次加工〉が行われる。
■第三回:エディプス・コンプレックスの発見
――無意識の愛と性
フロイトはソフォクレスの『オイディプス王』と
シェイクスピアの『ハムレット』という二つの悲劇から、
エディプス・コンプレックスの概念とその普遍性を導き出し、
説いた。
■第四回:無意識の彼岸へ
三層構造を成す『夢判断』
3F 夢事象の心理学
2F 分析によって裏付けられる〈夢作業〉を具体的に論じる
1F 夢分析の実例とその方法を提示
本丸は「夢事象の心理学」で、フロイトはここで、
夢をその形成メカニズムにまで遡って検討した結果
得られた知識の全体を包み込む、
未だかつて誰も見たことのない新しい《心理学》の構築に
乗り出した。
心を一つの〈装置〉と捉え、
その機能と成り立ちを説明する《心理学》を、
フロイトは「意識の背後へ通じる心理学」の意で
《メタ心理学》と呼んだ。
※番組(録画)視聴後の感想を併せたレビューは
後日ブログにて。
https://fukagawa-natsumi.hatenablog.com/ -
テレビは見てないけどテキストだけでも大丈夫。とても興味深かった。所々に出てくる引用文を読むと、フロイトの著書そのものは私には難しそう…でも読んでみたくなったな。
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ん~~難しかった!フロイトさんの頭の中はどうなっているのか?
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巻末の『精神分析入門講義』の案内もよかった