別冊NHK100分de名著 「わが道」の達人 水木しげる (教養・文化シリーズ)

  • NHK出版
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784144072901

作品紹介・あらすじ

生と死の「境界」に魅せられた、唯一無二の鬼才

「100分de水木しげる」(2022年8月27日放送)が待望の書籍化! 「鬼太郎」「悪魔くん」から「のんのんばあ」「ラバウル戦記」まで。各界を代表するファンが集い、多彩な作品の魅力を熱く語りながら、「わが道」を極めた水木流の人生哲学を読み解く。図版も多数収載した決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 水木さんに対する愛が込められた一冊。読むべき一冊だと思う。
    今まで戦争がテーマや舞台の作品にばかり注目してきたけれど、そうでない作品にも、やはり時代の風刺や反戦の思いが込められていることを知りました。もっと読みたいです。

  • 50年前の最初のテレビ漫画のゲゲゲの鬼太郎は見た。実写版の悪魔くんもうっすら覚えている。昭和ヒトケタの父親が鬼太郎は面白いと云っていたなあ。
    子供時分は、水木さんの絵は少し苦手だった。手塚さんや石ノ森さんの丸っこい描線が好きだった。今見ると、背景や妖怪の緻密な描写や点描の凄さに驚きつつ、人物、人間側の鬼太郎達の描き方と奇麗な女性やイケメンの描き方にギャップがあるなと思う。
    4人の語り手が水木さんを解き明かす。境港での幼少期、食うや食わずの紙芝居描き、貸本時代。死地を彷徨った軍隊時代、幻想怪奇譚好きが水木さんを形づくったとのこと。
    成程、改めて、この人は野放図な天才だと知ったよ。

  • 2024年3月2日 図書館

  • 「ゲゲゲの謎」という映画が流行っている昨今、水木さん入門書として良い、というトゥートを見かけたので購入。
    水木さんの漫画・人生に自分の語りたいことをおっかぶせている様子も、後半ちょっと散見されるが、水木さん本人のおおきさが上回って語りきれない感じなので、たしかにかえって入門書としてはよかったと思う。わたしの手元にはいま「総員玉砕せよ!」があって、このあともしかしたら「のんのんばあとオレ」を買うかもしれない。
    嫌いだというのに人間中心主義(ヒューマニズム)の夢を見てしまいがちだったのだが、そこに、人間もひとしく生きて死ぬだけという価値観をぽんっと放り込んでもらったので、ちょっと読み返しながら自分の物語を振り返ろうと思う。

  • 「「わが道」の達人 水木しげる」釈撤宗・中条省平・ヤマザキマリ・佐野史郎著、NHK出版、2023.01.30
    158p ¥1,210 C9495 (2023.02.18読了)(2023.01.26購入)

    【目次】
    はじめに 「うんち」と「おなら」に刮目せよ!
    第1章 見えないものへと心を延ばす 釈撤宗
      ―『のんのんばあ』『のんのんんばあとオレ』
    第2章 墓場のニヒリズム 中条省平
      ―『墓場鬼太郎』『ゲゲゲの鬼太郎』
    第3章 「教訓」を超えた人間の本質を描く ヤマザキマリ
      ―『ラバウル戦記』『総員玉砕せよ!』
    第4章 「自分の物語」を生きる 佐野史郎
      ―『悪魔くん』『河童の三平』

    ☆関連図書(既読)
    「カラー版 妖怪画談」水木しげる著、岩波新書、1992.07.20
    「カラー版 続妖怪画談」水木しげる著、岩波新書、1993.06.21
    「カラー版 幽霊画談」水木しげる著、岩波新書、1994.06.20
    「総員玉砕せよ!」水木しげる著、講談社文庫、1995.06.15
    「敗走記」水木しげる著、講談社文庫、2010.07.15
    「カランコロン漂泊記」水木しげる著、小学館、2010.04.11
    「ゲゲゲの女房」武良布枝著、実業之日本社、2008.03.11
    「歎異抄」釈徹宗著、NHK出版、2016.04.01
    「『維摩経』」釈徹宗著、NHK出版、2017.06.01
    「テルマエ・ロマエ(Ⅰ)」ヤマザキマリ著、エンターブレイン、2009.12.08
    「テルマエ・ロマエ(Ⅱ)」ヤマザキマリ著、エンターブレイン、2010.10.05
    「テルマエ・ロマエ(Ⅲ)」ヤマザキマリ著、エンターブレイン、2011.05.07
    「テルマエ・ロマエ(Ⅳ)」ヤマザキマリ著、エンターブレイン、2012.01.05
    「テルマエ・ロマエ(Ⅴ)」ヤマザキマリ著、エンターブレイン、2012.10.05
    「テルマエ・ロマエ(Ⅵ)」ヤマザキマリ著、エンターブレイン、2013.07.04
    「国境のない生き方」ヤマザキマリ著、小学館新書、2015.04.06
    「安部公房『砂の女』」ヤマザキマリ著、NHK出版、2022.06.01
    「恋愛書簡術」中条省平著、中央公論新社、2011.12.10
    「アルベール・カミュ『ペスト』」中条省平著、NHK出版、2018.06.01
    (アマゾンより)
    生と死の「境界」に魅せられた、唯一無二の鬼才
    「100分de水木しげる」(2022年8月27日放送)が待望の書籍化! 「鬼太郎」「悪魔くん」から「のんのんばあ」「ラバウル戦記」まで。各界を代表するファンが集い、多彩な作品の魅力を熱く語りながら、「わが道」を極めた水木流の人生哲学を読み解く。図版も多数収載した決定版!

  • 幼少の頃、テレビで悪魔くんを観て、怖かった記憶があります。水木ワールドの深さを知ることができました!

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著者プロフィール

1961年大阪生まれ。僧侶。専門は宗教学。相愛大学学長。論文「不干斎ハビアン論」で涙骨賞優秀賞(第5回)、『落語に花咲く仏教』で河合隼雄学芸賞(第5回)、また仏教伝道文化賞・沼田奨励賞(第51回)を受賞している。著書に『お世話され上手』(ミシマ社)、『不干斎ハビアン』『法然親鸞一遍』『歎異抄 救いのことば』など。

「2023年 『日本宗教のクセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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