- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150014681
感想・レビュー・書評
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ルース・レンデルでは一番好きな作品。
異常な状況をたっぷり描いて、レンデルならではの深みと読み応えがあり、救いも感じられました。
大量に犯罪小説を書いているイギリスの作家で、知性鋭く、えぐるような容赦のない描写が特徴。
一番有名なのは「ロウフィールド館の惨劇」かな?
意外な動機の事件が、淡々と書かれています。
ユニークだし、薄いので、ミステリ好きにはオススメ。
「荒野の絞首人」「引き攣る肉」「緑の檻」なんかは、ワンアイデアの犯罪をみっちり描いていますが、小説としてはしょうもない話だと個人的に思います。
描写は凄いので、賞を取ったのもあるけど。
シリーズでない作品は、ほとんど読んだはずだけど、何年も前なので…
タイトルでは内容の区別がつかないのも多くなってしまいました。
印象に残っている作品は、いずれ読み返してアップするつもりです。
秋にでも…猛暑の夏に読むのにはちょっと…(苦笑)
ウェクスフォード警部シリーズは、全部は読んでないです…
わりあい地味なので。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中心となる登場人物はモプサ・ベネット母娘だけではなく、魅力的な3児の母キャロル、彼女の愛人バリー、臆病なテレンスがいます。それぞれベネットたちと直接的な知り合いではありませんが、ばらばらの糸がだんだんと巧妙な刺繍へと編み上げられていきます。悲劇的殺人はなく、ミステリーという感じが全くしません。こんなに先が読めない推理小説は初めてです。犯人が判明して事件が解決!というキレのいい結末ではありませんが、後味は悪くありませんでしたよ。