- Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150111618
感想・レビュー・書評
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ロボットの組み込みソフトウェア技術者が、開発環境であるヴァーチャルリアリティなサイバースペースにおいて、経営者がテスト的に開発したサイバー蟻の混入を発見する。その後突然会社を解雇され、競合他社に移籍するも、自宅のテスト用ロボットに、サイバー蟻が侵入していたことから大騒ぎに…。
コンピューターウイルス(ワームだよね)として、蟻という存在を作り、それを形にしたパニック小説のようでいて、基本的にはドライな人間関係を見るという形の小説。
突然の蟻の襲来、パニック、沈静化、そして…という形になっているのだが、うねりの大きい、良くいえば盛り上がりのある、悪くいえば停滞するところはわかりにくい作りになっている。蟻が出てくる部分は盛り上がるのだが、でてこない部分はサイバースペースの話か、現実の話か、はたまたバッドトリップして見た悪夢の世界かの区別がつきにくい。
また、特にサイバースペースの描写では、ただでさえ不定形なアバターに加え、本書オリジナルのテクニカルターム的なものがフォロー無しでバリバリ使われ、読者が置いてけぼりを食らう。例えばフヌールってのは、ディックの短編のパロディ?
残念ながら、蟻自体の存在意義や生存に対する欲求というものが明らかでないまま終わってしまったのは、ちょっと不満かな。
人間の描写は、独特のドライ感で、ちょっと異常に下品なところも、なんだかなという感じ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ハッカーと蟻
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ラッカーのコンピューター物 自伝風らしい
表紙 7点横山 えいじ
展開 5点1994年著作
文章 5点
内容 628点
合計 645点 -
結構最近の本。プログラムにくわしい人にはちょっとリアル、なのかなあ。
私にはあんまりわからない。残念。でもとっても面白い。