- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150308438
感想・レビュー・書評
-
図書館で偶然見かけて借りていた本。
清原なつのさんの作品でもこれらは古いもの(1970〜80年代)なのだけど久しぶりに読んでも古びた感じがせず面白かった。表題作はこの人の歴史物にもSFものにも通じる作品。当時のことを振り返る書き下ろしのあとがきが興味深い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私が奈良にはまった最大の原因はこの作品です。子供のころ私はまごうかたなき「りぼん」っ子でしたが、同年代がターゲットにも拘らず、「なかよし」よりもなぜかお姉さんぽかった「りぼん」においても、清原先生はちょっと異色の存在でした。
繊細で決してきらきらしていない絵、今考えてもマニアックな題材にさらにマニアックな味付け。このお話は、有間の皇子の謀反を軸に、ちょっとSFチックでちょっとシニカル、でもちゃんと救いがある、とても素敵な物語です。
ここからだよなあ…どっぷり奈良街道… -
これもなつかしーぞ!そうだ、こっちのほうに彼女のデビュー作が入ってるんだった。百済観音に思いを馳せ、万葉仮名を遣いこなしたいという、どだい無理な野望を抱いた私たち。「かわいそうな有間皇子さま」と呟いてみたり。ところが!「りぼん」→コミック版→文庫版、と、次第に版型が小さくなってゆく。それだけ台詞の文字も、作者自筆の欄外注も小さく小さく……。こちらは年老いるばかり。ちと、つらい。
-
何故画像がないの?清原なつのの“飛鳥昔語り”には特別の思い出がある。だから好きなのではなく、この話が好きだったから生まれた思い出があるのだ。そんなわけで飛鳥昔語りは特別に好きな話である。時間ものSFはどれも切ないな〜。そういえばコレを読んでからしばらくの間は、苦手な日本史もチョッピリ好きになった(といっても大和朝廷の辺りだけ)。