ノーフォールト(上)(ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA オ 8-1)
- 早川書房 (2009年9月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150309657
感想・レビュー・書評
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産婦人科の話。全体的にあっさりした感じ。
これからどうなっていくのか?と思ったら終わってしまった。
でも、産婦人科の先生の大変さは理解できた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内容(「BOOK」データベースより)
城南大学病院に勤める女性産科医・柊奈智は、深夜の当直で容態が急変した妊婦に緊急帝王切開手術を行なう。ギリギリの判断が幸いし、子供は無事に生を受けた。だが喜びもつかの間、数日後に原因不明の出血が母親を襲う。医師たちの懸命の治療の甲斐もなく、出血の原因がわからないまま、母親は死亡してしまった。患者を救えなかったことでショックを受ける奈智。だが、それは、さらなる試練の始まりに過ぎなかった…。
まだ上巻なので何とも言えないが、この時点で面白い。現職の医師なだけあってセンセーショナルな部分をクローズアップするのではなく、医療の現場の問題点や苦悩をメインに据えています。 -
柊奈智。患者の心に寄り添う心優しい女性産科医。しかし、ある夜の緊急帝王切開手術が彼女の心に影を落とす。著者が医者ということで医療制度の問題点などもかなり深く切り込んでいる。
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もうすぐ入院するので、病室で暇つぶしが必要と思って大量購入したものなんだけど、何となく、これを入院中に読んでるのもどうかな?という気がして先に読み始め。若干ネタバレになるけれど、内容的には、読んでたからといって医療スタッフの心証を害するとは思えず、むしろ、いい入院患者と思われるかもしれない、というのは言いすぎかな。こう言っては言いすぎかもしれませんが、小説を書くという点においては素人であるひとが書いた小説であるが故の良さがにじみ出している本ではないかな?という期待大。全体の感想は、後編も読み終えてから。
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『パルモア病院日記』で、周産期医療を知った。それから10年振りくらいに再び周産期医療モノ。予想よりハイペースで読んでしまった。意外とこの分野が好きなのかも。
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ドラマを見てから原作を手に取りました。
産科医療での難しい問題について
考えさせられました。
早く下巻を読もうと思います。 -
この本は、「ギネ」という題名のドラマになったことで知った。
舞台は、大学病院の産婦人科病棟。
私の妻が助産師ということもあり、まずドラマを見て、この本への興味がわき、手にとった。
主人公は産科医師。
判断の難しいケースでの帝王切開で、そのご母体死亡。
遺族から医療過誤として訴えられる。
妻からいろいろ話しを聞き、新聞等でも問題視されている、産科の医師不足。
この本でも大きな問題となっており、月の半分以上が当直(当直明けは普通に日勤)というかなり厳しい状況が描かれており、さらに出産というものが我々が思っている以上に危険もあるということがうったえられている。
もちろん正常に出産できれば問題ないが、思うように赤ちゃんが出てこない、急激に脈が落ちるなどで緊急の帝王切開もある。
帝王切開をすると、いろいろな感染病にかかるケースもある。
今回もそういったケースの一つであるが、母体死亡がすべて病院の責任だといった報道のされ方は危険であろう。
そういったケースが増えたことが医師不足にもつながってるとも書かれている。
もちろん遺族はやるせないが、こういったケースに用いられる制度が、「ノーフォールト(無過失補償制度)」だそうである。
外国では導入されている国もあるそうで、病院の過失の有無に関係なく遺族には補償金が支払われ、病院側の審判は第三者機関が行い、基本的には裁判で遺族と病院が争うことはないということ。
こういう制度の導入が遅れている日本では、これからの話なのは言うまでもないが、病院とはとても大切なものであり、医師とは信頼できるものであるはず。
しっかりとした基盤を作り、有能な医師を増やし、医療に専念できる環境をしっかり作ってほしい。
医師が描いただけあり、リアリティがありながらメッセージも伝わってくる作品であった。 -
産婦人科医って本当に大変なんだな(>_<)
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日本テレビ系ドラマ(藤原紀香主演)、『ギネ』の原作本。感想は下巻に。