- Amazon.co.jp ・本 (630ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150309817
感想・レビュー・書評
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ススキノ探偵シリーズ まだ全話読んではいませんが今までの中で一番スイスイ読めました。
それまでは「俺」が30代のを読んでいて初めての50代作品。背景も今に近づいてきたからかも。
近藤さんのキャラも強烈だったし 殺されてしまったのが残念なくらい。
色々な要素 事件 問題が絡まっていて展開が気になり時間さえあれば一気に読めた作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ススキノ探偵シリーズの中では今のところ一番好きかも。かなりの長編(5巻くらいある作品で長編と思う私にとってはたいしたことないけどw)だが、一気読みできるくらいのおもしろさ。
ススキノシリーズが合わない人以外は楽しめると思う。
個人的にはアンジェラが好きなので次回作以降もっとアンジェラの活躍の場を増やしてほしい。 -
長い割には終わり方が呆気ない。これまでのシリーズにも言えることだから、慣れっこになった今ではそこまで気にならないけど…いやでもちょっと長かったかな。作者の主張したい部分になると筆が乗っているのがよく分かる。
やりたいことがハッキリしていてカッコいいけど、結局周りに助けてもらってばかりの〈俺〉仲間に恵まれたからこそ、ここまで生きてこられたんだな…そのお陰でシリーズもここまで続いた、と。 -
大泉が演じた初期の若き「俺」とはもはや別人といってもいい、50近くのデブと化している主人公なのだけれど、やっぱりファンとしてはそういう彼にも愛着がありますな。
年々渋さと偏屈さに磨きがかかってるし、信念は曲げないし。
「俺」と、おそらく作者自身がモデルであるのだろうと思われる物語の重要な位置をしめるイラストレーターがしつこく繰り返す、あの道産子の恥であるYOSAKOIと、そのうさんくさいイベント周辺にたむろする連中への対する呪詛にも近い罵倒とののしり具合には、同じくあの珍妙な祭りに嫌悪感を抱いている者として少なからず愉快になってくるくらいの酷いDISり具合だ。
華の部屋で、ちょっとした行き違いや心のズレみたいなのを感じて、あ、これでもう俺たち終わるのだな、という雰囲気になる一連の描写が非常に素敵で良かった。
東直巳さんの作品には、そういう長編の中にものすごく心に残る一文や、描写や、台詞なんかが必ずあって、個人的に好きですね。
長編ストーリーとして、読者を惹きつけるエンターティメントの部分やけっこうヤバいシチュエーションに陥るスリリングなシーン、いい年したオッサン同士のなんともいえぬ友情なんかを含めて、シリーズの中でも一二を争う傑作なのではと思う。 -
ススキノ探偵シリーズ。
死んだ友達のために、一銭にもならず、かつ身の危険を顧みず真相を追求する「俺」。
「吹雪の果てに」で、やはり昔の恋人のために
一銭にもならず、かつ危険をおかした「俺」。
その時の人脈のおかげで、命拾いしたという感じです。
近藤さんは死に、「俺」も危なかった。
なのに、助けられた人&その家族が、その事を知らないという展開は切ないです。 -
地下鉄で乗客とトラブルになっていたところを救ったのがきっかけで、“俺”はイラストレーターの近藤と飲み友だちになった。その近藤が何者かに刺されて死んだ。友人の無念を晴らすべく、ひとり調査を開始した“俺”の前に、振り込め詐欺グループ、闇金融、得体の知れない産廃業者らの存在が…絶体絶命の窮地に陥りながらも、“俺”は友の仇を討つために札幌の街を走り回る。
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作者の代弁者になっているな〜
書いていて楽しかったろうなと思いながら読んだ。いろんな問題を提起しながら、うまく文中に埋め込んだだろうけど…。 -
探偵シリーズ、8作目。主人公は結婚、離婚し未だにススキノで探偵まがいを生業としている。
地下鉄で偶然知り合った、ローカルTV番組に出ている画家、痴呆症の老女、難病にかかり寝たきりのヤクザとそこに拾われた男。
おなじみの登場人物と、本作で新たに登場する人物が実によく絡み合ってストーリーは軽快に進んでいく。
ミステリー要素もあり、625ページの長編だが、苦労なく読める一冊。
星は3.5としたいが、半分はつけれないので3で。 -
このシリーズ全部のことだけど、本当に出会えてよかったと思える作品。わたしの知らない町の知らない人の知らない人生をこんなにリアルに体験できて、自分の人生を相対化できる。今回は長編でしたけど、それを感じさせないくらいのスピード感でした。
52歳になって、あまりやたらに正義感は振るわなくなったけど、根底の部分でしっかり芯のあるいいおじさんになった「俺」がほんと、いい仕事してます。1日で読めます。読みたくなります。