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- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150311407
感想・レビュー・書評
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人の経験を脳内に描き込める言語。監視し判断する超高度AI。生物のように増殖し、人の生活圏を脅かすナノマシン。人は便利な道具を作り使う。道具は人の生活を生態さえも変えていく。支配しているのか、されているのか? 主従が逆転してはいないか? テクノロジーの進化は止まらない。それを是とするか、否とするか"人間性"が戸惑っていてもだ。近視で先を見通せないのに、危うい足取りで進み続けるのだ。
人らしくあることへの葛藤が描かれています。『allo,toi,toi』断末魔の悔悛の絶叫に悪夢を見ました…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
短編集てす。
悲惨な状況が頻繁に出てきます。
人間の明るい未来など望めそうもありません。
支配され、浸食され、人間性は崩壊しそうです。
読んで病む事はあっても、ハッピーになれる事はありません。 -
円環少女の作者の描く本格SF短編集
円環少女自体もかなり作り込まれたハードな設定だったし、本作もなかなかのもの
基本的にはどの話も、私的な苦悩を抱える主人公が何らかの技術のもたらす変化に直面する話。
特に最後の父親たちの時間が印象に残った
離れて暮らす息子に対して父親としての時間を作れずにいる主人公と、自然進化を始めたナノマシン達を並べる発想が素晴らしい
人間性と技術革新を並べるこれぞSFといえる作品です