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- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150311483
感想・レビュー・書評
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第1回ハヤカワSFコンテスト最終候補の表題作を含むSF短篇集。
すべての作品が現実世界とそれ以外の世界の重層性とその狭間を行き来する意識という主題のもとに描かれています。
私達が暮らしている現代の世界から並行世界を次々と渡り歩く物語に何とかついていくうちに、読者である自分の意識まで浮遊していく感覚に襲われます。
視界が矢継ぎ早に変転していくドライブ感がたまらない一冊だと思います。(着いていくのが大変ですが……)
さらに本の最後を飾る「満月」を読むことで、この短篇集の世界から脱し現実へ戻ってきても、魂を並行世界にとらわれているような余韻を味わうことができます。
関係無いですが「猿が出る」は世にも奇妙な物語にぴったりな作品ですね。長さ的にもオチ的にも。