本屋のワラシさま (ハヤカワ文庫 JA シ 12-1)

著者 : 霜月りつ

• 早川書房 (2019年5月23日発売)

作品紹介・あらすじ

古い本屋の臨時店長になった元書店員の啓（ひらく）。店の座敷童子人形が動き出し、啓は人形とともに本を買う客の問題を解きほぐすことに。

感想・レビュー・書評

[青竹さんの感想 · 2021年4月18日]

ワラシ様と臨時店主の掛け合いや徐々に心を通わせていく様子がとても良かったです。
短編連作なので前の登場人物のその後がさりげなく登場していました。商店街でのやりとりも温かく、こういうのっていいなぁと思ってしまいます。
もし、続きが出たら読みたいです。

[淳さんの感想 · 2024年2月5日]

小さな書店を舞台にした青年とワラシ様のお話。
本の話だけでなく商店街の人たちの交流もほっこりしながら読める作品

[ロカさんの感想 · 2019年6月13日]

本が読めなくなった書店員と町の小さな本屋にいる座敷童の物語。
ここで幻冬舎の話を出すのは野暮なのだけど、あの騒動で一番蔑ろにされていたのは読者だと思っている私は、この物語の本と読者に向き合うシーンに、いいな、と感じましたね。
出版社だけでも、作家だけでも成り立たない、最後に読者がいることを忘れないでほしい。それを体現しているいるのが、ワラシさまだといいな。

[tuppenceさんの感想 · 2019年9月9日]

一人称「おれ」の座敷童のワラシが可愛い。
口は悪いし、なにしろエラいから、めっちゃ上から目線だけどｗ
ある事情で本を読めなくなった啓。
彼がやってきた叔父の書店でのワラシとの出会い。
なんだかんだで反発しながらも、少しずつ理解していくのがいい。
やってくるお客さんの抱えた問題が解決されていくのが温かくて好き。
最後、啓の抱えた問題の解決は駆け足すぎたかな？という印象もあるけど、きれいなラストでよかった。
登場した何冊もの本。読んでみたくなった。

[mui-muiさんの感想 · 2019年6月12日]

ワラシ本人に対する掘り下げが足りない感じもするので、ちょっと物足りない。それでも結構好きな作品なので、続編期待かな。

[ころまるさんの感想 · 2019年12月8日]

ワラシと啓が、また一緒に本屋で過ごせる日が来るといいな。

[nagasakafujioさんの感想 · 2019年10月7日]

霜月さんの　作品は　初めて読みました。
本屋が舞台なので　ちょっと　手に取ってみました。
アガサクリスティーのところ
昔　よく読んでいたので　うれしかったです。
今後も　霜月作品　読んでみようと思いました。

[psycheNさんの感想 · 2019年9月30日]

元書店員が本を読めなくなった理由とは……。予想したより面白かった。なんといってもローダンのエピソードがよかった。ほんとによかった。

[ちびっこさんの感想 · 2019年9月25日]

私の好きな「連作短編」スタイル。
読みやすい文章だし、各話、面白かったので、あっという間に読み終えてしまった。

完結してるけど、その後の話を書いていただけるなら、読んでみたいなぁと思う。

読んだことのある本、興味があるけど未読の本、全く知らなかった本が出てきて、読書を楽しむ上でも面白かった。

《氷と炎の歌》の「七王国の玉座」（上）を一晩で読み終えてしまうのばらさん、読むスピードが速い！と妙なところで感心してしまった（笑）。

『赤毛のアン』シリーズ、実は全く読んだことがない。また読んでみようかなぁ…。

[ユッカさんの感想 · 2019年7月11日]

本屋が舞台で、実在の書籍も色々紹介されてて
そこにミステリと不思議がちょこっと入るおはなし。
良かったと思うんだけど
図書館員的には「図書館の自由に関する宣言」を思い出して少々もやっとする…。
や、図書館が舞台なわけじゃないし、別にいいんですけど、
プライバシーを勝手に覗いてる感がするからかなー。

著者プロフィール

■著者
霜月りつ（しもつき・りつ）
富山県生まれ。駒澤大学卒業後、編集者、ライターを経て作家デビュー。
著書は『神様の子守はじめました。』（コスミック出版）、『あやかし斬り　千年狐は綾を解く』（小学館）、『百華後宮鬼譚』（ポプラ社）、『探しものは妖怪ですか？』（新紀元社）など多数。

「2023年 『神様の用心棒　～うさぎは星夜に涼む～』 で使われていた紹介文から引用しています。」