ツインスター・サイクロン・ランナウェイ 3 (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
4.00
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本棚登録 : 188
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150315535

作品紹介・あらすじ

ついに故郷を飛び出したテラとダイオード。想い合うパートナーとして距離感を測りつつ新たな星系で生き抜くための仕事が始まった

感想・レビュー・書評

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  • 3巻は脱出後のお話で、いよいよ往来圏に到達します。前半はちょっと説明的な文章が多くて、なかなか読み進められませんでしたが、中盤以降テラとダイオードが不自由ながらも自由に動き始めてからは面白くなりました。
    なかなか衝撃的な事実がババっと提示されてこの巻は幕を閉じますが、次巻以降も2人は暴れてくれそうです。

  • 2023年6月ハヤカワJA文庫刊。書き下ろし。シリーズ3作目。なんとまあ、予想もつかない展開で、逃避行なんかじゃなくて新しい世界に飛び込んで行く新しい命の話じゃないですか。どこまで行くんだろう。ということで次巻が楽しみです。

  • ――

     推進剤はあなた。



     …難点は、何処へ飛ぶかが自分でも解らないところ。けどそれって操舵のせいだよね。エンジンにも罪はないよね。
     というわけで待望の3作目。SF読者になったのが遅めの自分が、こういう国産SFをリアルタイムで読んでいける、というのは幸せなことなのだろうなぁと思います。振り落とされないように努力する必要があるサイクロンだけれど、その分入り込んだときのズキズキ感が、たまらん。
     スピーディに展開する物語は、あれよあれよと核心へ到達したかに思えたところでまたぶっちぎられて。ランナウェイがランナウェイされるという衝撃の展開もまた別の衝撃に置き換えられてしまえば、不思議と読み終えてひと安心というか、ちょっと落ち着いて考えましょう、って気になっている。
     うわぁはやく次巻まだか、ってならないのがたっぷり詰めこまれた空想科学の効果で。
     これをコミカライズってなかなかだよね…アニメ化、とかなっていった場合見ものである。うー楽しみでしかない。
     それまで自分なりに脳内で絵図面を描いておくわけだけれど、それってデコンプに似た作業だよなぁ、と思っている。

     さぁさあ、形になるのと次巻が出るのと、どちらがはやいかな?
     ☆4.3

  • う〜ん,ちょっと今ひとつ……
    FBB じゃ皆んな生き生きしてたじゃん.3巻で舞台が広がったのに何か狭苦しい話になって滅入ったところに,いきなり終盤の急展開ですよ.完全に置いてけぼりにされました.

  • 3巻読了。ひと言でいうと失望した。脇役が目立っちゃって、オチは確かに驚きはしたが、さすがに扱いがみじめではないかなと思った。わたしが求めていたのはファンタジーな船でトリッキーな漁をする姿であって、百合じゃないんだ。生々しい性描写も多くて電車の中で読むには抵抗あったし、この路線なら続編があっても敬遠する。

  • スケールが広がって楽しい。相変わらずイチャイチャしているテラとダイオードに和む。ラストで明かされる二人の正体が衝撃的。続きが気になる。

  • 故郷のガス惑星FBBを飛び出して「汎銀河往来圏」を目指すテラとダイオードの姿を描く大宇宙巨大ロケット百合SF第3巻。星系を股にかける大冒険ということで、二人が飛び回る世界が広がって前回までとはまたひと味違う面白さに心が躍り、何だかんだとテラが大々大好きなダイオードのデレた姿に微笑ましくなりました。そして今回は「粘土」や「光貫環」が何であるかという真実が明かされるとともに、テラとダイにまつわる衝撃の事実が発覚して驚愕。二人はこれからどうなってしまうのか…。続編が大いに楽しみです。

  • 三部作完結…

    なんとも評価に困るお話だなぁ。

    しかし、末永く、銀河の終わりまで幸せに暮らせる、のだろうか?
    粘土の子らは、銀河ネットワークで幼年期の終りを歌う、のかな…

  • 小川一水『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3』読了。
    人気宇宙漁業百合SF待望の新刊!1巻で母星を、2巻で母星系を脱出した2人の逃走劇、もといドタバタ珍道中はさらにスケールを増し宇宙規模へ。ロードムービー的な展開を楽しんでいたら終盤には本作宇宙のそして2人の根幹に関わる謎が明らかとなる怒涛の展開。逃走劇であるとともに自分たちの自由という獲物を追い求める漁師の物語であり、既成の価値観であったり権力に挑み抗う反逆の物語でもあって実に読み応えがある!漫画化も発表されてますます今後の展開が楽しみ。

  • これ星が一個足りません!星6で!
    相変わらずダイさんはめんどくさ女子の解像度が高すぎるなあと思ってちまちまと、中国語の音の気持ちよさに救われてなんとか読んでいたが、第4章から「は?何事ですかパードン?」てなってそこからは怒涛の展開です物理でも推理でもメンタルでも!

    思えば女同士の掛け算から始まった物語は足し算などではなく掛け算だったのだ…(遠い目)
    スケールバカでかです。4章からテラさんのメンタルがマッチョになっていて更に更に惚れ直しました。
    4巻が!楽しみです!
    髪色とか!気軽に変えましょう!

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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