- Amazon.co.jp ・本 (570ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150408145
感想・レビュー・書評
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謎解きが加わった秀作
魔女がテーマになると宗教も加わって日本人にはなじみが無くなるが、魔女の正体がかび中毒だったという背景を作るだけなので読みやすい。
かびから新薬を作り出そうとするヒロインの恋人。自らを被験者として新薬を試していくうちに、自身が副作用に冒され次第に魔女化する課程がストーリーを盛り上げる。
同時に、魔女裁判で有罪とされ処刑されたヒロインの祖先が遺した「自分が魔女である証拠の品」とはなんだったのかという謎説きもサイドストーリーとして楽しい。
個人的には、このサイドストーリーの方がワクワクできた。冒頭でこの謎を出して来たので、どういったオチにするのかがとても楽しみだったわけだ。もっともオチ的には奇形児のイメージがつかめずにちょっと期待はずれだったけれど。
これでクックの作品(たぶん22作)のうち、読んでいないのは「ショック(2002年)」「アブダクション(2001年)」「インヴェイジョン(1997年)」「スフィンクス(1984年)」の4作のはず。
毒にも薬にもならない大衆小説なんだけれど、アーサー・ヘイリーと同様に全作読破したくなるなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
■説明
話は1692年からはじまる。
ライムギのパンを焼き、魔女裁判にかけられたエリザベス。話は現代に移る。看護婦のキムが魔女裁判について調べ始めることから話がはじまる。
■感想
この人にしては珍しい設定で話しが展開していき、魔女裁判など歴史的な記載もおもしろかったです。
四星だったのは結末がもうひとひねりあるともっと良かったという思いから。