診断名サイコパス: 身近にひそむ異常人格者たち (ハヤカワ文庫 NF 241)
- 早川書房 (2000年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150502416
作品紹介・あらすじ
酸鼻を極める凶悪犯罪研究の先進国アメリカで、心理学者は異常殺人者に共通するある傾向に注目してきた。つまり極端に自己中心的で著しく情緒に乏しく、人を魅了し操る能力に長けているのだ。彼らはサイコパスと呼ばれるが、このような人間は実はわれわれの身近にも潜んでいる-非行少年、詐欺師、暴力亭主、幼児虐待者、カルト教団の教祖として!多くの実例を通じて「良心の呵責なき者たち」の素顔に迫る戦慄の一冊。
感想・レビュー・書評
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生まれついての悪は確実に存在すると認識させてくれる良書だ。本書は、極端に自己中心的で著しく情緒に乏しく、人を魅了し操る能力に長けている人びと、すなわちサイコパスに関する本だ。残酷で恐ろしい犯罪を犯した人物の話が数多く登場し、非常に面白い。本物の悪は一目見ただけではわからないと本書を読んで感じた。
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素人から見てもかなり分かりやすいと思う。
痒いところに手が届く感じだった。
サイコパスがどんな考え方を持っているか理解できた。
普通の人にはやろうとしても出来ない行動をしてしまうので、これは手が付けられないな?と思った。 -
有名なシリアルキラーがたくさん出てくる。
わかりやすいけど、古い本だからか知っている情報も多かったかな? -
犯罪者の心理
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不可解なサイコパスの行動原理が心理学素人のわたしにもよくわかる内容。
ただただ残忍な殺人者のイメージがあるサイコパスだけど実際にはそんな犯罪をするのは少数で社会に溶け込んでいる人も多い。しかし彼らは社会とは相入れない存在で周りの人達を不幸にしていく。
面白かったのは、サイコパスの存在を種の保存の一形態としてみるということ。そういう考え方もあるんだなぁと。 -
サイコパスと分類される人々が、どのような理由によって残虐な犯罪をためらいなく犯すか、そのメカニズムの解説。まとめると、彼らが社会の規則を守って生活する一般的な人々の常識が全く通用しない存在であるということ。失うものが何もなくなって犯罪を犯すか人に無敵の人という表現が冠されたりしていたが、サイコパスは環境的に失うものがないという無敵ではなく、善悪の判断基準が自分という精神的な無敵の人なのかもしれない。
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サイコパス、という言葉が広まるきっかけにもなった本だと思います。サイコパスが持つ不思議な魅力と、魅入られてしまったが最期、結末は悲惨なものに・・・
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犯罪心理学の専門家が書いた本ですので、例として出てくるのは刑務所入りしたサイコパスばかりです。サイコパスの極致について知りたいひとはぜひ。
サイコパス関連は10冊程度読みましたが、これが一番刺激的だったかも。ちょっと気分が悪くなるような描写もありますのでご注意を。シリアルキラーや松永太、角田美代子に興味ある人にオススメ。