考える脳 考えるコンピューター〔新版〕 (ハヤカワ文庫NF NF 601)
- 早川書房 (2023年7月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150506018
作品紹介・あらすじ
現実の構造を認識し未来を予測する脳の能力と、AIの「知能」の違いとは? 天才ジェフ・ホーキンスの原点。書き下ろし序文収録
感想・レビュー・書評
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ジェフ・ホーキンスら「考える脳 考えるコンピュータ」読了。著者が唱える大脳新皮質の機構は興味深かった。それは数ミリの薄い膜の中に数層の連なりの中でそれらの信号の伝達様式により記憶に基づく類推と予測を発現させるという。昨今の生成AIの大規模言語モデルと対比し腑に落ちるように思った。
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タイトルが面白そうとは思ったが、松尾先生の推薦があったので購入した。
内容は期待以上だった。知能がどのように実現されているのか、についての答が書かれていると思った。興味のあるテーマであったので興奮した。
タイトルで損をしていると思う。
さらに約20年前に書かれたものであることは驚きであった。ChatGPTなど、現在の人びとの生活への浸透が進みつつあるAIはこの理論を裏付けるものであると思う。
この後、AIや、AIが浸透した世の中がどうなるのか、とても興味深い。自分なりに考えていきたい。 -
系・院推薦図書 3系(情報・知能工学系)
【配架場所】 図・3F開架
【請求記号】 007.13||HA
【OPACへのリンク】
https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/volume/468260 -
考える脳考えるコンピュータ
知能は計算
脳の中のつながりは双方向。
感覚器官に戻す神経が多い。
話が下手な人は頭の構成どうなってる?
記憶のシーケンスは、繋がっている。
既存の行動に次の新しい行動を紐つけることは理にかなっている。
脳
一部から全体を想像するパターン認識。
新皮質、記憶の形質は関係の本質を捉えたもの。
知能は予測
認識=感覚と脳の記憶から引き出された予測が組み合わさったもの。
人はなぜ他の動物より長いシーケンスを立てられるのか? Q
目で見たものは網膜上の受容器の分布が均質でないためにかなりゆがんでいる。
人間にテンプレートはなく、画像で認識してない点がコンピュータと違う。
新しいことを学ぶと脳はそこに集中する?
なのでひらめく?
記憶と予測が知能だとしたらほとんどの動物にある?
その方法とたくみさに差がある
あらゆる哺乳類には新皮質があり、旧脳の表面にかぶさっている。
神経の組織の中でもっとも新しく進化した部分なのでそこで予測を立てることが出来る。
犬や猿より人間は新皮質が大きい。
創造性→新皮質のあらゆる領域が備えている性質。類推によって予測を立てる能力
行動は創造そのもの。
パターンを認識し、それを応用する。
問題の形そのものを変えて、自分が知るパターンに落とし込む。
創造性の問題解決のためのしかけ。
みんなの創造性を刺激し、少しの引っ掛かりを残すのが最高の芸術。
V1野の面積は最大3倍の個人差。
脳の左側と右側んつなぐ神経繊維の数は男性よりも女性の方が多い。
問題解決
ー現実世界から手本になる解法を見つけること
ー新皮質に蓄えられた記憶から、類似する問題の解答を引き出す
ー行き詰まれば異なる視点から眺める。
記憶の正体はニューロンをつなぐシナプスの変化?
新皮質にとって、身体は外の世界の一部に過ぎない。
パターン処理装置としての脳にとって、身体とそれ以外の世界はまったく変わらない。
東洋人は物体の間の空間に注目、西洋人はほとんど物体だけ。
情報は映像や音にして認識できるフォーマットとなる。