ゼロ時間へ (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-8)

  • 早川書房
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本棚登録 : 223
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150700089

感想・レビュー・書評

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  • 【DATA】
    “殺人は結果なのだ。物語はそのはるか以前から始まっている。ときには何年も前から。すべてが集約されるある点、クライマックスにいたるその時がゼロ時間なのだ”

    残暑長引く9月―。老齢の未亡人カミラ・トレシリアン邸に、彼らが居合わせていたという事実。
    カミラ夫人が我が子の様に手をかけ育てあげた万能スポーツマンのネヴィル・ストレンジ。彼の現在の妻ケイと、前妻であるオードリィ。ケイの友人で容姿端麗な伊達男テッド・ラティマー。オードリィの遠い従兄でマレー帰りのトーマス・ロイド。長年カミラ夫人の身の回りの世話をして暮らすメリィ・アルディンは、ネヴィルの遠い従妹にあたる。
    そして、物語は徐々に動きを見せはじめる。ゼロ時間へ向かって―。

    【感想】
    アガサ・クリスティ作品にハマったのは・・・中学生ぐらいの頃だったかな~。とにかく、おそらくは20年近く時を経ての再読でした。

    いや~今読んでもミステリーとして全然古臭い感じがしないって、凄いなぁ。もちろん時代背景を感じる節はあるし、登場人物たちの生活描写なんてのは別としての話だけど。なんだろうな~、ストーリーの紡ぎ方、切り口、心理描写の見せ方なんかが、現代ミステリーのトレンドに近いのかな?

    そしてまた、まんまとダマされるのですこれが。
    読み終えてみれば、なるほど~!と言わざるを得ないもんな。言ってしまえばタイトルからして伏線か!みたいな。
    いや、大丈夫、これだけ書いてしまっても全然ヒントにはなって無いと思う(笑)
    さぁどうぞ、レビュー冒頭に引用した“法曹界の切れ者”トリーヴス老弁護士の言葉をしっかり頭に焼きつけて、物語を読み進めてみて下さい。

    トリックよりもむしろ、物語性で読ませるタイプのミステリー好きにおすすめの1冊!

  • 怪しすぎる人が一度容疑が晴れたように見せて、でも実は犯人だったというのはポアロでもあったかな。ちょっと運任せな展開かもと思った。

  • ポアロでもマープルでもないクリスティ。どんな具合にと読み始める前は不安だったけれど読みやすくのめり込むタイミングを早めの捕まえられた。そして題名の「ゼロ時間」の意味も。なるほど、殺人ありきのミステリではなくそこに至るまでの登場人物の事情やら人間性やらが大切な原因なのだなと感じる。
    登場人物一人ひとりがまさしく生きている。

    バトル警視物のほかの本も読んでみたいと思った。

  • なんだろう……。あらすじや序章に興味を惹かれて、今か今かとゼロ時間に向かっていくのが待ち遠しいのだけど、最後の最後で微妙というか。
    途中がドキドキわくわくしすぎて、クライマックス?に盛り上がりが欠けるというか、むしろ、最後の結末をなくしてリドル・ストーリーみたいに〆た方が面白かったんじゃないかなぁと感じてしまった。

  • 久しぶりに読んだ。田村隆一さんの翻訳は読みやすい。

  • #赤背表紙のクリスティーを再読するプロジェクト 041

    映画やにドラマにもなった有名な作品。マープル主演でリメイクされたドラマのビジュアルは綺麗だったが、「ゼロ時間」という意味深長なモチーフには、オリジナル小説のバトル警視のほうが似合う気がする。小説内では、ポアロもフィクション内フィクション人物として登場するので、都合3名のボスキャラが関与している作品なのは興味深い。クリスティの書くヒロイン像は、利発活発容姿端麗というケースが多いが、本作のヒロイン2名はそうではない。ひとりは美人だけど粗野、もうひとりは奥床しいけど地味、というコントラストを醸し出している。

  • バトル警視ってポアロと共演してるのをすっかり忘れてたんだけど、ひらいたトランプでしたか。
    もう、随分忘れてるからもう1回読み直そうかなあ。
    話はクリスティらしいどんでん返しの話でしたが、
    何と言うかこれまたクリスティらしい登場人物の性格のつかめなさが若干イライラしました。
    次はポアロ読みたいなあ。

  • これも母の本棚から失敬して。

  • 結構楽しかったです。まさか犯人があの人だとは思いませんでした・・・

  • 2008.10.26

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