- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150702014
感想・レビュー・書評
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発端と物語の流れが何となくミスマッチな気がするけれど、いかにもメイスンものらしい展開をする。
車の窓から身を差し入れるようにして銃を撃つところを目撃され、しかも車の中に指紋がついていて、その場所に呼び出したのはその人自身だというのに、これで犯人じゃないのは絶対におかしいと思うのだけど、犯人だったらメイスンものは成り立たない。いかにあり得なかろうと、メイスンが弁護する人は無実なのである。
この作品はわりあい頭がこんがらがる方の謎解きである。たくさんの人間が限られた場所と時間帯に工作して、あり得ないような状況を作る。読んでいて、むしろカーを思い出した。
すごいなとは思うのだけど、爽快感はもうひとつ。初期の作品らしく、メイスン自身が自らについて語りすぎるのも少しだけ鼻につく。ちゃんとした推理小説が好きな人には、このあたりからメイスンものにはいるといい感じなのかもしれない。 -
地味なのかどうかはわからないけど
この作家の方は残念ながら
日本での人気は今ひとつ。
でも超がつくほど多作なんです。
その著作の多さには
びっくりすることでしょう。
この作品は珍しく
登場人物が危機に見舞われる
描写があります。
それがメイスンの助手である
デラが襲われるところです。
これは何も言わずとも
ことの首謀者は
容易に推測できるはずです。
そう、すべてではないにしろ
一部はすでにヒントが出ていますからね。
今回は法廷シーンでの
白熱した展開は控えめです。
それよりもある陰謀がものすごいな、と
感じました。