- Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150773069
作品紹介・あらすじ
コンチネンタル探偵社の調査員の私は、科学者のエドガー・レゲット邸で起きたダイヤモンド盗難事件をきっかけに、博士の娘ゲイブリエルと知り合う。麻薬に溺れ、怪しげな宗教に傾倒する彼女を私は救おうとするが、その周辺では関係者の自殺や謎の死など怪事件が次々と…果たして一族に伝わる恐るべき呪いなのか?ハードボイルドの巨匠による異色作、半世紀ぶりに新訳なる!ハメット研究の第一人者による待望の訳業。
感想・レビュー・書評
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「土曜ワイド劇場」っぽかった。まず時間割。土ワイは二時間枠なのだが、最初の一時間は派手目である。風呂入ってて見逃した人にも分かる(ビデオはまだ一般的でない)用に2、3度センセーショナルな絵図が煽りとして使われる。本編→駆け足にて禍々しくいかがわしい事件が起こる。
土ワイ→一時間を超えると急に勢いが落ちる。中だるみするが、ちゃんと見てないと犯人わからなくなるわよ、ああん?という
一方的な緊張感はある。本編→渦中の人物がクエサダ(?メキシコ)に逃げた途端に急にわらわらしだし、集中力が落ちる。
土ワイと本編のラスト→あ、犯人考えるの忘れてたわ。もーいーや、最初に出てきて死んでないこの人でいいっしょ。動機?まって今考える。20分ちょうだい。といった、新年号がどんどん風格下がっていく悲しみに囚われながら、昭和ノスタルジーに浸りました。 -
ハメット長編2作目です。今回もコンチネンタル・オプの一人称ですが「血の収穫」と違い単なるハードボイルドではありません。三部構成で、最初はハードボイルドで入るのですが、第二部【神殿】からゴシック・ロマン・ミステリになります。第三部が解明編となりますが連作中短編の装いなので入りやすかったです。ハードボイルドなのにロマンとは、とも思いますが、これがなかなか、メロドラマもあるでよ。プロットが複雑で「どうしてこうなった」感がありますが、なかなか楽しめる作品でした。オプの短編集も読んでみようかな。(1929年)
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「ガラスの鍵」からハメットを読み始め、現在新刊書店の文庫てわ手に入るのは、この「デイン家の呪い」で最後。
数年前に小鷹信光訳で早川文庫から「影なき男」が出ていたが、今は品切れ状態。
「ディン家の呪い」の最終章は謎解きなのだが、なんとなく付け足しのような感じで、面白くなかった。
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原書名:The Dain curse
訳:小鷹信光 -
1929年発表で、著者の第2長編に当たります。
著者の作品の中では話題になることは少なく、実際プロットもブレブレな(笑)、B級パルプフィクションな感じ全開の作品なのですが、呪われた一族の血という切り口はミステリファンの心をくすぐりますし、二転三転する展開は結構楽しめます。ハードボイルドが得意でないかたも是非読んでみてください。 -
なんと多くの人が殺される小説だろう。というのが正直な感想。
出張途中の新幹線で読んだのだけれど、気分が少し重たくなった。
ハメットの中ではあまり馴染みの無い作品だそうだけれど、それでも結構面白く感じた。インチキ宗教であるとか、薬物であるとか1920年代後半に話なのだけれど、現代とそんなに変わっていないのが不思議な気がした。
土ワイ→一時間を超えると急に勢いが落ちる。中だるみするが、ちゃんと見てないと犯人わからなくなるわよ、ああん?という
一方的な緊張感はある。本編→渦中の人物がクエサダ(?メキシコ)に逃げた途端に急にわらわらしだし、集中力が落ちる。
土ワイと本編のラスト→あ、犯人考えるの忘れてたわ。もーいーや、最初に出てきて死んでないこの人でいいっしょ。動機?まって今考える。20分ちょうだい。といった、新年号がどんどん風格下がっていく悲しみに囚われながら、昭和ノスタルジーに浸りました。