海外ミステリ・ハンドブック (ハヤカワ・ミステリ文庫 ン 1-4)

制作 : 早川書房編集部 
  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150785048

作品紹介・あらすじ

《SHERLOCK》ファンにお薦めのミステリ、『ダ・ヴィンチ・コード』ファンにお薦めのスリラー等々、キーワード別にあなた好みの小説を紹介

感想・レビュー・書評

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  • 海外ミステリは著者名や内容やシリーズ順番をすぐに忘れてしまうので、カテゴリー別に1冊を見開き1ページでまとめてある本書はありがたい。定番ながらP.D.ジェイムズ、ジェフリー・ディーヴァー、アーナルデュル・インドリダソン読みたい。

  • 10のカテゴリーに分けた100冊と7本の作家論を収録。カテゴリーの分け方がおもしろい。これから読みたい本をメモ。

    1.個性豊か・キャラ立ちミステリ
    「ボーン・コレクター」1997 ジェフリー・ディーヴァ
     NY市警が事故で四肢麻痺の身になって引退しているリンカーン・ライムに協力を依頼。巡査のアメリア・サックスを助手に。 
    「古い骨」1987 アーロン・エルキンズ ワシントン大学の人類学教授・白骨の法医学的分析の権威ギデオン・オリヴァー教授
    「解錠師」2010 スティーヴ・ハミルトン 1990.6月に起きた事件のため8歳だったマイクルは精神的ショックから口をきくことができなくなる。マイクルが泥棒と手を組み金庫破りをし解錠師となるまでの成長の日々。
    「マルタの鷹」1930 ダシール・ハメット 
    「ミレニアム」2005-2007 スティーグ・ラーソン 三部作:ドラゴン・タトゥーの女、火と戯れる女、眠れる女と狂卓の騎士 

    2.新発見いっぱいクラシックミステリ
    「災厄の町」1942 エラリイ・クイーン まずはこれを強く推すとある
    「さむけ」1964 ロス・マクドナルド 私立探偵リュウ・アーチャー
    「魔術師を探せ」1964 ランドル・ギャレット 現在と歴史的過去を往復 ダーシー卿シリーズ

    3.かっこいい!ヒーローorアンチヒーローミステリ
    「大穴」1965 ディック・フランシス  ほかに「利腕」「敵手」「再起」「度胸」「興奮」「決闘」「重賞」 がおすすめ
    「黒と青」1997 イアン・ランキン スコットランド、エジンバラが舞台。
    「シティ・オブ・ボーンズ」2002 マイクル・コナリ ボッシュ。 
    「警察署長」1981 スチュアート・ウッズ 1919年ジョージア州の田舎町テラノに初めての警察署長としてウィル・ヘンリー・リーが就任した。
    「完璧な絵画」1994 レジナルド・ヒル ダンジール警視シリーズ  イギリス・ヨークシャー州エンスクーム村
    「苦い林檎酒」1986 ピーター・ラヴゼイ 1943年と1964年の出来ごとを現在の時点から語る。イギリス・サマセット
    「クリスマスのフロスト」1984 R・D・ウィングフィールド  「フロスト日和」 フロスト警部。
    「地上最後の刑事」2012 ベン・H・ウィンターズ  ニューハンプシャー州コンコード警察のヘンリー・パレス刑事 「カウントダウンシティ」がフィリップ・K・ディック賞。

    4.どこかユーモアのある「楽しい殺人」のミステリ
    「ゴミと罰」1989 ジル・チャーチル 
    「ママは何でも知っている」 ジェイムズ・ヤッフェ 
    「猫は殺じをかぎつける」リリアン・J・ブラウン 
    「静かな水のなかで」2008 ヴィヴェカ・ステン スウェーデン

    5.胸にぐ矢とくる相棒物ミステリ
    「特捜部Q 檻の中の女」2007 ユッシ・エーズラ・オールスン 
    「深い疵(きず)」2009 ネレ・ノイハウス 
    「スコッチに涙を託して」1994 デニス・ヘイレン 
    「初秋」1981 ロバート・B・パーカー 

    6.北欧ミステリ
    「湿地」2000アーナルデュル・インドリダソン アイスランド・レイキャビクが舞台
    「催眠」2009 ラーシュ・ケプレル 冬のストックホルムが舞台
    「黄昏に眠る秋」2007 ヨハン・テオリン スウェーデン・エーランド島が舞台
    「極夜(カーモス)」2009 ジェイムズ・トンプソン フィンランドのラップランドが舞台
    「コマドリの賭け」2000 ジョー・ネスボ  他に「その雪と血を」2016 「真夜中の太陽」「ファントム」2020

    7.英米園以外のミステリ
    「裏返しの男」1999 フレッド・ヴァルガス仏 
    「マーチ博士の四人の息子」1992 ブリジット・オバール仏  他に「死の仕立て屋」2004 
    「シンデレラの罠」1962 セバスチアン・ジャプリゾ仏 
    「謝罪代行社」2010 ゾラン・ドヴェンカー独 
    「犯罪」2009 フェルディナント・フォン・シーラッハ独  「犯罪」2011「罪悪」2012「コリーニ事件」2013「禁忌」2015「テロ」2016「刑罰」2019 
    「風の影」2001 カルロス・ルイス・サフォン(スペイン) 
    「沙蘭の迷路」1951 ロバート・ファン・ヒューリック(蘭) 
    「六人目の少女」2009 ドナート・カーリッジ伊 

    8.読みだしたら止まらないエンタメ・ミステリ
    「エアフレーム 機体」1996 マイクル・クライトン 
    「戦慄のシャドウファイア」1987 ディーン・クーンツ  「生存者」 
    「死の蔵書」1992 ジョン・ダニング 

    9.後味がくせになるイヤミスに薦めるミステリ
    「あなたに不利な証拠として」2004 ローリー・リン・ドラモント 
    「わらの女」1956 カトリーヌ・アルレー 
    「女彫刻家」1993 ミネット・ウォルターズ 
    「半身」1999 サラ・ウォーターズ 
    「特別料理」1956 スタンリイ・エリン 
    「アデスタを吹く冷たい風」1961 トマス・フラナガン   「短編ミステリの200年3」2020
     「ホッグ連続殺人」1979 ウィリアムL・デアンドリア 

    10.時代を作る・作った 新世代ミステリ
    「千尋(ちいろ)の闇」1986 ロバート・ゴダート 
    「ボビーZの気怠く優雅な人生」1997 ドン・ウィンズロウ  「犬の力」2006 「ストリートキッズ」1991 
    「ミスティック・リバー」2001 デニス・ルヘイン 
    「ラスト・チャイルド」2009 ジョン・ハート 
    「忘れられた花園」2008 ケイト・モートン 
    「二流小説家」2010 デイヴィッド・ゴードン 
    「シャンハイムーン」2010 SJローザン 他に「どこよりも冷たいところ」2002 
    「ローラ・フェイとの最後の会話」2010 トマス・H・クック 
    「ゴーン・ガール」2012 ギリアン・フリン 
    「世界が終わってしまったあとの世界で」2008 ニック・ハーカウェイ(ジョン・ル・カレの息子) 
    「ピルグリム」2013 テリー・ヘイズ 
    「その女アレックス」2011 ピエール・ルメートル 


    2015.5.25発行 図書館

  • 早川書房創立70年、ハヤカワ・ミステリ文庫創刊40年の2015年に、編集部が選りすぐりの海外ミステリ100冊を紹介したガイドブック。 出版元に捕われず(ハヤカワが圧倒的に多いけれど)、キャラ立ち、クラッシク、ヒーロ-orアンチ・ヒ-ロ-、相棒もの、北欧ミステリなど10のカテゴリ-に分けられた、「最初の一冊」としてお薦めの名作ミステリへの誘い。 内容をすっかり忘れてしまっている既読の作品を懐かしみながら、これから読める名作の数々に大きな期待が膨らむ。

  • こういうのを見て、読みたい本を探すのも楽しいし、知ってる作家とか読んだことある本が登場するのを見るのも好き。
    ただ、紹介者の中には、その書いた文章が私に合わない…て感じる人も多少いた。
    テンションとかがウザいというか。

  • 既読は100冊中7冊。2冊は積読。
    自分の海外ミステリを読む切っ掛けは、「どこかで聞いた」「何かで見た」なので、こういう本は嬉しい。
    1年後には、既読の数が2倍くらいになってるといいな。

  • もともとブックガイド好きなのと、ミステリとのお付き合いが増えたのとで手に取った。きわめて個人的には、カバーデザインだけで☆3つまで軽く行くほどチャーミング!

    現在入手が容易な海外ミステリ作品を100冊集め、見開き2ページでざっくり解説。紹介される作品を見れば、コアなミステリ好きというよりも、ミステリの入口としてどんな作品があるのかを紹介することに重点が置かれているように思う。

    ミステリは娯楽小説の最たるもののようだけれども、ファンが多いとは言えなくなっている状況だと思う。海外文学好きの全体数が少ないということもあるのだが、個人的に思いつく理由としては、殺人というショッキングな事象を「遊び」に使うのに抵抗がある読み手は多いだろうし、ミステリ以外にも面白い作品がたくさんあるし、なにしろ、昔からのファンが一家言持ってそうでめんどくさそう(笑)というのがあるだろう。そういう前評判を吹き飛ばして、「こんな面白い本があるよ!」と紹介するためには、そこそこきちんとしていて、そこそことっつきやすいブックガイドとして、こういう本が常にある必要はあると思う。

    作家・訳者・評論家の手になるコラムと作品紹介の分量のバランスはよいと思うけれど、コラムの質・レベルが各作品の紹介と揃っていなくて、突然ガチのミステリ評論が始まるというのがなんだかバランスが悪いようにも思えた。うーん、ミステリ雑誌の評論からの再録だからしかたないのかな。皆川博子さんのコラムの語り口が、この本を初めて手に取る人にフレンドリーだと思ったけれど(私はこのコラムが一番好き)、長くミステリを読んできている人には、ガチ度が高いものがないと満足しないというのもちょっとわかる。それでも、このあたりのレベルは揃えるというか、ある種のクオリティコントロールをしたほうがいいんじゃないかと思う。

    個人的には、英米以外のミステリ紹介がルーボー『麗しのオルタンス』から始まっているというのがトレビアンで嬉しい。他のかたが書いていらっしゃるように、北欧ミステリは特にカテゴリ分けしないでもいいんじゃないかなと思う。北欧のミステリに面白いものが多いのは否定しないけど、どの出版社からもそのたぐいの邦訳が出ることには大人の事情もあると思うんだ、私は。

    カバーデザインだけでも☆3つと先に書いたけど、内容まで入れてきちんと読んでも、堅実なラインナップの、現在を映すミステリのガイド本。もし物足りなく感じたら、杉江松恋さんの『読み出したら止まらない!海外ミステリー マストリード100』をプラスして、2冊持っていると当面は無敵なように思う。

    うーん、それにしても見事なほどに国際謀略ミステリ的な作品が除外されていたなあ…と思っていたが、これはどうも、スパイ・冒険小説をセレクトした別のハンドブックが出版されるため、らしい。

  • 図書館でたまたま見つけて、ブックガイドなら手元に、ってことで入手・読了。ハヤカワに特化しているでもなく、単著でもないから、系統とか年代とか、概ねバランスよくチョイスされている印象。繰り返し目にする作品もちらほらあるけど、それだけ推薦度合いが高いってことだな。要チェックや。中でも気になったのは下記。

    キリング ヒューソン △
    湿地 インドリダソン ◯
    催眠 ケプレル ◯
    あなたに不利な証拠 △
    ジェゼベルの死 △
    ブラックダリア ◯
    忘れられた花園 △
    二流小説家 △
    ゴーンガール △
    世界が終わってしまったあとの世界で △

  • 「へぇ、今度コレ読んでみようかなあ」と興味をもたせてもらえるところはいいんだけれど、ハヤカワから出ている書籍がメインで、それは当たり前といえば当たり前なんだろうけれど、他の出版社から出てる書籍でもオススメってもっとあるんじゃないかなあ~とちょっと残念。

  • ハヤカワだけでなく各社から出版されている名作ミステリを紹介しているブックガイド。

    これまであまりミステリは読んだことがないので、本書のリストを参考に読んでいければと。

    読み物も充実しているが、そこまで興味がなかったので一旦読み飛ばし。

  • 手に取ったんだけど、違和感。そうか!「冒険・スパイ小説ハンドブック」を俺は期待していたのか!w。ユニークな切り口の章立てでまとめてあって楽しめました。

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