セーフハウス (ハヤカワ・ミステリ文庫 ウ 8-9)

  • 早川書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (521ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150796099

感想・レビュー・書評

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  • バークシリーズで、主人公のバークは「アウトロー探偵」あるいは「私立探偵」と紹介されることが多いが、それは少し違和感を感じる。闇の世界に生きているので「アウトロー」ではあるが、その程度は、一般に「アウトロー」という言葉から感じる、少し法律を踏み外すという語感とはかけ離れている。バークの場合には、刑務所に行くことがないように気をつけはするが、基本的に法律を気にしている訳ではない。また、「私立探偵」という言葉は、どこかに探偵事務所を構えて依頼人からの依頼を待っているイメージがあるが、バークの場合には、そのようなものとは全くかけ離れている。闇の世界での取引、やり取りの中で探偵的な行為が必要であれば行うということだ。
    アンドリューヴァクスのバークシリーズを読むのは20年以上ぶりになると思う。一時期、外国のミステリーばかりを読んでいた時期があり、その時にこのシリーズにはまったのだ。最も好きなシリーズの1つであった。最も好きなシリーズだったのに、今まで本書を読まなかったのは、単純に、バークシリーズがそれ以降も発行されていることを知らなかったからだ。私が最後に読んだバークシリーズは「嘘の裏側」であり、それは調べてみると1998年に発行されている。この「セーフハウス」の発行が2000年なので、おそらく、私がこのシリーズを読んでいたのは、1998年より後で2000年より前、「嘘の裏側」が当時のシリーズの最新作で、それ以降のシリーズ刊行をフォローしていなかったということだと思う。実際には、2000年以降に、本書「セーフハウス」以降も「クリスタル」「グッド・パンジイ」という作品が発行されているし、翻訳されていない作品がそれ以外に6作品あるようである。

    久しぶりに読んだバークシリーズは、20年前と変わらず面白く楽しめた。
    シリーズの読みどころの一つは、バークの仲間たち(「ファミリー」と作品の中では言われている)のユニークさである。もちろんバーク自身もキャラがすごく立っているのであるが、それを取り巻く仲間たち、ママ・プロフ・マックス・モグラ・ミシェル等のキャラの立ち方はすごい。20年ぶりに読んだにも関わらず、このシリーズならではの場面、例えば、バークがママのお店(中華料理店だ)に行き、ママから酸辣湯をふるまわれる場面等を一気に思い出した。
    翻訳されているが未読の作品が2作残っており、読むのが楽しみだ。

  • バーク・シリーズということで新刊で読んだけど、このあたりから、ちょっとトンデモな設定に鼻白んじゃったかな。

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