幽霊屋敷の殺人 (ミステリアス・プレス文庫 105)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (471ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151001055

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  • クリスティの「トミーとタペンス」の向こうを張るようなカップル、ミステリー本専門の書店経営者「アニー」と何でも相談所開設の「マックス」夫妻が、ゴシックロマンそのものの事件に巻き込まれていくミステリー。

    イギリス仕込みのゴシックロマンであるから、舞台が「風と共に去りぬ」の一背景を思いおこすお屋敷が多かっただろうチャールストン近くなのもうなづける。

    冒頭に家系図を挙げてはあるが複雑な登場人物と、思わせぶりなプロローグ、物語の間に挟まれた太字の挿入文章など構成は凝っているが、根気さえあればすんなりとはまっていくストーリーだった。

    ところでこのシリーズ、のんきダンナと気が強いけどロマンチックな奥さん。このカップルのかけあいと、マックスの母つまりアニーのお姑さんの微妙な登場(おじゃま虫)が、ユーモアたっぷり怒り(殺意!)たっぷりと、いやあ、よくわかるよなあ。これはシリーズの目玉かも。

    それにさ、流行らないダンナ事務所と小さい島(ブラウアーズ・ロック)の中のミステリー専門書店、生活はどうしているんじゃろか。この事件中は島の外、ホテルはスイートルーム!に泊まっているんだとよ。(もしかしてダンナがお金持ちだったっけ?ね)

  • とある一族の20年前の悲劇とその真相。
    エグい事件の割に終わりがあっさりしてたような。

  •  人から薦められた本で、実はあんまり読む気力がなかった。ミステリマニアの若い女性と、エセ私立探偵の夫が仲よく殺人事件を解決する話などというのは、どうも匂いからして厳しい感じがする。ちょっとユーモアをまじえた本格推理とかいわれればなおさらである。よっぽどうまくないと、こういうのはページをめくるのがつらくなってくるのである。クレイグ・ライスだって、ちょっと危ないのに。
     が、これは案外面白かった。いろいろと飾りはあるが、実はすっきりとガチガチの本格ミステリだからだろう。その基本線がしっかりしているから、作者の遊びやユーモアが気持ちよく感じられる。容疑者が全員それらしく見えるあたりとか、一堂に集めて仮説を次々と組み立てるあたりとか、よくできてるなって感じがする。おもしろかった。
     が、最後の真犯人が、ちょっと拍子抜け。ああ、そうきたか。で終わったしまったような気がした。この際、もうひとつ意外な結末を期待してしまったのだが、どんなもんだろうか。
    2004/11/14

  • アニー&マックスシリーズ6

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