運命の裏木戸 (ハヤカワ文庫 クリスティー文庫 50)

  • 早川書房
3.09
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本棚登録 : 308
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300509

感想・レビュー・書評

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  • トミーとタペンス最終話。あとがきの大倉崇裕氏によると、クリスティーの実質的最終作品で80歳を越えてから書かれたらしい。夫婦の会話や犬のつぶやき等かなり間伸びした感じで話が進み、引っ張る割にはミステリー度低い。雰囲気を楽しむ話かな?

    • たださん
      111108さん

      そうでしたか。111108さんも帰省していたのですね(一冊だけ持っていった本が何か気になる…)(^^)

      そして、帰りの...
      111108さん

      そうでしたか。111108さんも帰省していたのですね(一冊だけ持っていった本が何か気になる…)(^^)

      そして、帰りの事を考えるとですよね。ちなみに私が買った本、数えたら19冊ありました。
      しかも、今回は絵本もあるのですが、リュックに入るサイズで良かったです(更にCDも何枚か…)(^^;)

      しかし、確かに重みも、夢や幸せが詰まった物だと思えば、何ともありません。まさに、私にとっても宝の山で、よく1/3まで売れずに残っていたなと、感謝したいくらいです。

      ミス・マープル、図書館でゆっくり探してみますね(^^)
      2023/01/03
    • 111108さん
      たださん、お返事ありがとうございます。

      持っていった一冊は、『キュレーターの殺人』ですよ。年越し本にしようかと思っていたのにぐいぐい読んで...
      たださん、お返事ありがとうございます。

      持っていった一冊は、『キュレーターの殺人』ですよ。年越し本にしようかと思っていたのにぐいぐい読んでしまいました。

      19冊‼︎プラスCDですか?‥たださんの気迫に驚きました(≧∀≦) 3日まで待っててくれた本達ですもんね。重いのも何のですね。19冊分のレビュー楽しみにしてますね♪
      2023/01/03
    • たださん
      111108さん

      教えて下さり、ありがとうございます。「キュレーターの殺人」、納得です(^^)

      気迫というか、店内にいるときはその嬉しさ...
      111108さん

      教えて下さり、ありがとうございます。「キュレーターの殺人」、納得です(^^)

      気迫というか、店内にいるときはその嬉しさに、にまにまが止まらなくて、マスクしてて良かったなと思いました。

      19冊の内の1冊は、早速書きました(^^;)
      他は気長にお待ち下さいませ(図書館の予約本の受け取りもありますので)。
      2023/01/03
  • クリスティー強化ウィーク中♪今回は、トミー&タペンスものの最終巻となる、こちらの作品。

    老年となったトミーとタペンス。余生を田舎でのんびりと過ごすべく、地方の家に引っ越してきます。
    その家で発見された古本に、謎のメッセージを見つけたタペンスは、その真相を探る為、例によってトミーを巻き込み動き出します・・・。
    トミーとタペンスも70歳過ぎになってしまいましたが、二人の軽快なやり取りは「秘密機関」の頃と全然変わっていないですね。しかもタペンスにいたっては、家の物置みたいな所(結局“KK”って何だったんかな)にあった、壊れかけの玩具の木馬に乗って、丘を滑りおりるという、老女とは思えない行動をしています。
    そして、タペンスは持ち前のコミュ力で村人たちへアプローチし、トミーは昔の諜報機関のツテを頼って謎を解明していく展開です。
    正直、謎自体ぼんやりしていて、真相解明部分も雑な印象が否めない本書。とにかく台詞の応酬が必要以上に長くて、いつもなら楽しい会話部分も本書では冗長と思ってしまいました。
    なので、私的評価としては星2.5というところなのですが、飼い犬のハンニバルの活躍に免じてと、“トミタペ”の絶妙なやり取りを読むのもこれで最後という事。そして個人的に本書にてトミタペものコンプリート。という事もあり、ボーナスポイント?の星3つにしました。
    まぁお年寄りの長い話を温かい気持ちで聞くスタンスで読むのが良いかもです。

  • 初登場時若かったトミー&タペンス。今作運命の裏木戸では二人とも75歳近くになっている。それでも持ち前の好奇心や探偵力は衰えていない。これがアガサ・クリスティ最後の作品だと思うと感慨深い。

  • トミーとタペンス。登場人物紹介に、タペンスが主人公、トミーがタペンスの夫と書いてあってちょっとおもしろかった。でも親指のうずきよりはちゃんとトミーも出てきてたよ。
    おしどり探偵ではだいたい、探し物がなんなのかいまいちわからないままタペンスが走り出して、事件も組織もなんだかぼんやり、危険な思想を広めるみたいなこととか、過去からの因縁とかが多い気がする。終わり方も2人が犯人を見つけてめでたし!ではなくて、保安当局に引き渡し、本人たちは全体像はわからないまま、ていうこともあるし。親指のうずきはその点かなりはっきりしていてわかりやすかった。

  • イギリスの作家「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇『運命の裏木戸(原題:Postern of Fate)』を読みました。

    『ひらいたトランプ』、『ナイルに死す』、『白昼の悪魔』に続き、「アガサ・クリスティ」作品です。

    -----story-------------
    長閑な生活をおくるべく、「トミー」と「タペンス」は田舎の家へ引っ越した。
    が、家で発見した古本には「「メアリ」は自然死ではない」とのメッセージが!
    「メアリ」という育児係が、のちにスパイ容疑をかけられ、不可解な死を遂げたことを知った二人は、大々的に聞き込みを開始する。
    すてきに齢をかさねた老夫婦探偵の大活躍。
    (解説 「大倉崇裕」)
    -----------------------

    1973年(昭和48年)に発表された「トミー」と「タペンス」シリーズの4作目で最終作となる作品… 本シリーズは、これで全て読了ですね。、、、

    シリーズが始まったときは二人とも20歳代でしたが、本作品ではともに75歳前後… 1作目の『秘密組織』は1922年(大正11年)の発表ですからね、登場人物も、それ相応の歳を重ねたんでしょうね。

     ■第一部
      1. おもに本に関して
      2. 黒い矢
      3. 墓地を訪ねて
      4. たくさんのパーキンソン
      5. 不要品バザー
      6. 問題
      7. 問題続出
      8. グリフィン夫人
     ■第二部
      1. 久しき者
      2. マチルド、トルーラヴ、KKについての前置き
      3. 朝食前にはできない六つのこと
      4. トルーラヴに乗って。オックスフォードとケンブリッジ
      5. 調査の方法
      6. ロビンソン氏
     ■第三部
      1. メアリ・ジョーダン
      2. タペンスによる調査
      3. トミーとタペンス、メモを比べあう
      4. マチルドの手術の可能性
      5. パイクアウェイ陸軍大佐との会見
      6. 運命の門
      7. 死因陪審
      8. 伯父さんの思い出
      9. 少年団
      10. タペンス襲われる
      11. ハンニバル行動を開始
      12. オックスフォード、ケンブリッジ、ローエングリン
      13. ミス・マリンズの来訪
      14. 庭での攻防
      15. ハンニバル、クリスピン氏とともに実践にくわわる
      16. 鳥は南へ飛ぶ
      17. 最後の言葉――ロビンソン氏とのディナー
     ■解説 大倉崇裕

    のんびりした暮らしを求め、田舎に越してきた「トミー」と「タペンス」の二人… だが、運命は二人を放っておかなかった、、、

    引っ越し先の掃除をしていた「タペンス」は、残されていた本の中から奇妙なメッセージを発見する… 「「メアリ・ジョーダン」の死は自然死ではない」。

    持ち前の好奇心がむくむく頭をもたげ、おしどり探偵「トミー」と「タペンス」はさっそく調査を開始した… 「メアリ」というのは本の持主だった少年「アレグザンダー・パーキンソン」の育児係らしい、、、

    二人は、この一文を手掛かりに眠っていた殺人を掘り起こす… 当時彼女はスパイ容疑をうけ、まもなく食中毒で死亡、「アレグザンダー」は「メアリ」殺しの真相を知っていたのか!?

    60~70年前に起きた殺人… 被害者の顔すら判らない状況の中、唯一の手掛かりは村人たちの記憶、、、

    二人は若かりし頃の冒険の日々を思いつつ、老人らしい図々しさを発揮して、皆の頭の中に眠る微かな記憶を導き出していく… のんびりと展開する老人同士の会話、そして古き良き時代への回想。

    だが、手掛かりは、その中に意外な形で織り込まれている… 穏やかな日常に、やがて浮かび上がる冷徹な陰謀、、、

    「メアリ」の死が殺人であったことを少年「アレグザンダー」は知らせようとしていたのか? 物語は犯罪の生じた起点に向かって進行していく。

    最初の殺人が発生するのは300ページが過ぎてから… 本に残されたアンダーラインをつなぎ合わせてメッセージを発見し、「タペンス」の持ち前の好奇心等もあり、どんどん事件に近付いていく興味深い序盤から、老人の会話が中心で徐々に過去のことが判明する比較的ゆっくりした中盤、そして殺人事件が起きて事件が解決するまでの後半と、飽きずに読める作品でした、、、

    直感で突っ走る「タペンス」と、フォローに回る「トミー」という相変わらずの組み合わせも愉しめましたが… 本作品では召使の「アルバート・バット」と二人の愛犬でマンチェスター・テリアの「ハンニバル」の活躍も印象的でした。


    以下、主な登場人物です。

    「タペンス・ベレズフォード」
     主人公

    「トミー・ベレズフォード」
     タペンスの夫

    「アルバート・バット」
     ベレズフォード家の召使

    「アレグザンダー・パーキンソン」
     『月桂樹荘』のもと住人。本の持ち主

    「メアリ・ジョーダン」
     パーキンソン家の育児係

    「アイザック・ボドリコット」
     庭師

    「ヘンリー・ボドリコット」
     アイザックの孫

    「クラレンス」
     ヘンリーの友達

    「グエンダ」
     店員

    「ハンニバル」
     ベレズフォード家の犬

    「モンティ・アトキンソン」
     トミーの旧友。大佐

    「ロビンソン」
     諜報員

    「パイクアウェイ」
     陸軍大佐。特捜部主任。トミーの旧友

    「ノリス 」
     警部
     
    「ミス・コロドン」
     トミーの調査員

  • 初トミー&タペンス。最初に読むのが引退して田舎でのんびり暮らし始める二人っていうのは、ちょっとチョイスミスだったかも?

    おしどり探偵の2人は愛らしくて楽しかったんだけど、事件も解決もなんだがぼんやり霞がかかったようで、スッキリしない。面白くないわけではないんだけど……

    作品中よく言及されてた『NかMか』が面白そうなので次はこれかな。それとも短編集の方が面白いかな?

  • 2004年発行、クリスティー文庫の文庫本。トミーとタベンスものだが、これもスパイがらみ。まぁ、因果なもので。内容としては過去のスパイ事件を追うというアガサではたまにある話。結構いろいろな人が出てきたような気がするので、整理するのは大変だ。とはいえ、二人の動きは面白く、あきずに読めた。でも、犯人はいつから出てきたっけ。

  • 引っ越した家に残されていた謎。

    老夫婦と称する年頃になったトミーとタペンスの冒険。想像する絵柄は微笑ましいが、謎自体はすっきりせず。引っ張る力が弱いかな、と感じた。これから読む人にアドバイスをするのなら、『NかMか』がそこら中に出てくるので、読んでからの方がいいです。読んでいなくても、問題はないけれど、あの活躍を踏まえていた方が、なぜトミーとタペンスがこのような扱いを受けているかに納得がいかないと思った。

  • トミーとタペンスは70代になり田舎のホロウキイという村の月桂樹荘に引っ越した。そこで前の入居者から買った本の文中から「メアリーは自然死ではない」というメッセージをみつける。タペンスは村の住人から、トミーは昔の諜報仲間から情報を集め始める。

    60年も前の第一次世界大戦頃の話だったが、村には噂として今もその事件が息づいており、温室のガラス窓が落ちたり、なにか今も尾お引いているような気配に、興味をそそられる。だが老齢となった2人、会話は時にはじいさん、ばあさんて的でゆっくりユーモラスに事は進む。共に老いた従僕アルバートや愛犬ハンニバルの活躍もほほえましい。

    トミーとタペンスの初登場は1922年、第一次世界大戦後の事で傷痍軍人、看護婦として出会った2人、併せて45歳にもならなかったが本作は1973年発表で51年後である。ところがタペンスの軽やかな事。娘のデボラは40歳になり15,11,7歳の3人の孫を連れタペンスを訪ねたが母のその身軽さを今も案じている。

    設定は発表の同時代だと思うが、EECはいいことだ、といった記述があるのがおもしろい。

    よく出てくる「第五列」は(スパイ行為によって内部の撹乱をはかる部隊)とあった。

    1973発表
    2004.10.15発表 2012.10.25第3刷 図書館

  • 読むのに凄い時間をかけてしまった…
    トミータペンスシリーズ最終作、クリスティーの最終作とも言われてる、この本。
    トミーもタペンスも歳をとって、のんびりに物語は展開していくが、1つ1つの出来事は確実に大きな意味を含んでいることを改めて感じた。

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