おしどり探偵 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300523

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  • トミー&タペンスの小さな大冒険!

    トミー&タペンスのシリーズは楽しい。タペンスが、(死語だけど)おきゃんで、読む人を惹きつける。トミーは、頼りないように見えて、ここぞというときは活躍する。そして、この仲良しの夫婦のコンビ感が、わくわくした気持ちを盛り上げる。探偵事務所を始めて、物語の探偵の真似をしながら事件を解決するなんて、荒唐無稽だし、そんなうまくいくわけがないのだが、そんな文句を吹き飛ばすのが、トミー&タペンスの楽しさなのだ。国際的陰謀も、楽しい二人の物語の味付けに過ぎない。思わず脱力するような真相も(だって双子って!)トミー&タペンスに関しては、いいのだと思える。

    「牧師の娘」でのタペンスの惚気、「16号だった男」のトミーの憔悴っぷり、そしてその最後に出てくる“新しい仕事”など、ちょっとした二人のかわいいシーンも楽しい。

  • 気軽に読める。

  • 短篇だからこそ、展開があっという間で、読み進めるのが楽しい。聞いたことのある有名な探偵達(推理小説に出てくる)が、それぞれの話で味を出している。読み応えがあった。

  • 原書名:Partners in crime

    アパートの妖精
    お茶をどうぞ
    桃色真珠紛失事件
    怪しい来訪者
    キングを出し抜く
    婦人失踪事件
    目隠しごっこ
    霧の中の男
    パリパリ屋
    サニングデールの謎
    死のひそむ家
    鉄壁のアリバイ
    牧師の娘
    大使の靴
    16号だった男

    著者:アガサ・クリスティ(Christie, Agatha, 1890-1976、イングランド、小説家)
    訳者:坂口玲子(1940-2015、中国大連、翻訳家)

  • トミーとタペンスの掛け合いが非常に面白い。
    短編集な上にテンポが良いので、一気に読めちゃいます。

  • 退屈な日常に飽きて、刺激を求めるタペンス。トミーの上司のカーターの依頼を受けて、二人は探偵業を引き受けることに。
    二人の軽妙なやり取りと架空の名探偵気取りで物語は進展してゆき、二人が時には相手を騙したり、協力しながら事件を解決していく。
    14の事件からなる短編集だが、際立った出来ばえの作品はなく、何の変哲もないオチだったり、ノックスの十戒に反していたりと、拍子抜けする作品が多い。敢えて挙げると、「怪しい来訪者事件」、「婦人失踪事件」、「大使の靴」が面白い。
    ハードボイルド的な場面も多く、とぼけたイメージのトミーが窮地に追い込まれても泰然自若としているのが印象的。

    「お茶でも一杯」
    失踪した女性を探してほしいという依頼に対して、24時間以内に解決すると大見得を切るタペンス。
    「桃色の真珠事件」
    真珠の意外な隠し場所。ある事柄に不信感を持ち、犯人に気づいたトミー。読者が推理するのは難しい。
    「怪しい来訪者事件」
    冒頭のシガレットケースに関するエピソードがうまく活かされている。トミーの機知、タペンスの気づきによって、窮地を逃れる。
    「キングに気をつけること」
    冒頭の新聞紙に関するエピソードがうまく活かされている。同じ○○を作るよりも、そのまま入れ替えた方が簡単では?
    「婦人失踪事件」
    探検家から夫人が行方不明になったので、探してほしいとの依頼を受ける二人。失踪の意外な理由が面白い。
    「眼隠し遊び」
    盲人探偵を気取り、危機一髪の状況に。ちょっとした細工のおかげで命拾いする。暗号は意味不明。
    「霧の中の男」
    『証拠とは、感覚によって頭に伝えられた印象にすぎない』
    トミーは3つの勘違いに気づき、犯人を突きとめる。
    「ぱしぱし屋」
    警視庁のマリオット警部の要請を受けて、にせ札製造の潜伏調査をすることに。ギャングとの駆け引きの話だが、何の変哲もないオチ。
    「サニングデールの謎の事件」
    事件を取り巻く状況はなかなか魅力的だが、真相は予測の範囲内。真相通りに推理できない理由は、警察がエヴァンズに被害者の写真を見せていないなんて、ありえないことだと思うからだ。
    「死のひそむ家」
    タペンスの昔の経験が活きる。推理には、専門的知識が必要。
    「鉄壁のアリバイ」
    同時に2つの違った場所に居たという女性の謎。そのアリバイを崩す話だが、ひょっとしたら、アレかなと思っていたら、その通りだった。
    「牧師の娘」
    幽霊騒ぎの調査依頼から、文字謎遊びの問題を解いて、事件解決。日本人読者には推理不可能。
    「大使の靴」
    税関で間違えて持っていかれて、すぐに戻ってきたカバンの謎。すり替えの理由は予想通りだった。
    「16号だった男」
    本作品の締め括りの話で、カーター主任から探偵業依頼の際に話のあった、16号の男との対決。ホテルに入ったタペンスと16号の男が消えてしまうが、意外な二人の居場所をトミーは突きとめる。

  • トミー&タペンスの短編集。様々なエピソードで二人のいろいろな面が描かれていて楽しめた。

  • シャーロックやブラウン神父など名探偵達の手法を真似ながら謎を解いていくミステリー短編集。
    トミー&タペンスの中で一番好き。

  • こんな夫婦になりたい!
    独身だけど笑

  • トミーとタペンスの会話が小気味良くて楽しい!あらためてクリスティーの多彩ぶりにも感動。
    この作品と「火曜クラブ」はalltime Bestだが、そう考えると、クリスティーは短編集もハイレベル。
    特にトミーとタペンス物は全5冊で、毎回趣きが異なる。この作品のような思いきり遊んで楽しい雰囲気はこの二人にピッタリなので、もっと書いてほしかったな~。

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