幻の特装本 (ハヤカワ・ミステリ文庫 タ 2-2)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (598ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151704024

感想・レビュー・書評

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  • 以前、同じ作者の「死の蔵書」を読んだけど、これはそれの続編


     あらすじを書くと

    __________________________________________
     「死の蔵書」では、優秀な刑事である主人公が、ある事件が原因で古書店主になるまでを描いていたけれども、本作では既にいっぱしの古書店主になった主人公が、元同僚の男に仕事を依頼されることから始まる

     仕事の内容はというと、「逃亡していた強盗の犯人が見つかったので、それを元同僚の元まで届けて欲しい」というものである
     刑事を辞めていた主人公だが、どの強盗の対象が古書にあると分かったために、進んで事件に巻き込まれることに
     その本とは「ダイル・グレイスン」という本作りの天才が作った幻の本で、知る人ぞ知る幻の稀覯本のことで、ただの引き渡しだと思っていた主人公はいつの間にかこの本に関わる連続殺人事件に巻き込まれるのだ
     
     果たして犯人は誰なのか…?
     幻の稀覯本=幻の特装本の行方は…?
     真相は如何に…!?
    __________________________________________

    って感じの内容なんだけど、今回は結構面白かった

     「今回は」と書いたのは、以前の「死の蔵書」があまり面白くなく印象に残らなかったからだ
     何しろ一冊目の続編を読もうと思って一度手にしたのが「死の蔵書」だったりしたくらいである

     途中まで読んでようやく思い出したが、それほど印象に残らない本だった



     ところが、続編である本作は違う

     前作は、アメリカの古書の知識が羅列されて、そこに小説内の現実である殺人事件が絡んでくるというストーリーで、アメリカの古書の知識など入口程度のものすら持っていないし、読んでいたときに興味が無かったしで、「本に関わる本」ということで読んだというだけだった

     本作の場合、本作りの天才が物語に絡んでくるため、文字組や印刷など製本の知識も書いてあるし、何より前作よりストーリーがなかなか面白い
     ヒロインの悲運なところも悪くないし、落ちぶれたアメリカンヒーローって感じの主人公も嫌いじゃない

     何より殺人事件の真相と幻の特装本との関係が読んでいてドキドキした


     
     ちょっと長めなので、読むのは少し大変だが読んで良かったと思えた本だった

     本好きで、本作りにも興味があったりアメリカ古書市場に興味があったり、もしくは単純なミステリー好きであったりする人には面白く読めると思う

  • ジョン・ダニングの古書店屋シリーズ第2弾。いよいよ本格的に古書の世界に足を踏み入れたジェーンウェイ。前作よりも落ち着いた話の展開で面白かった。

  • 古本屋クリフシリーズ第二弾。
    大崎氏『平台はおまちかね』の井辻君お勧めの一冊だったので手にとってみたりとか。
    特装本、なかなか興味深い分野だし、面白かった。

  • 古書ミステリシリーズ。
    100円コーナーで見付けてはっしと掴んだね!
    本のあり方が、ほんと日本とは違うなぁってしみじみ思いました。
    日本じゃそんな特装本が出ても、多分私なんか触れることができないんじゃなかろうか…。手作りってすごい。

  • 前作『死の蔵書』のシリーズ2冊目となる。といってもストーリーそのものは独立しているので、こちらから読み始めても問題はないのだが、できれば前作を読んでからこちらを読むことをお勧めする。個人的には前作よりもこちらのほうが楽しく読めた。

  • 存在するはずのない『大鴉』の限定版。見つかれば莫大な価値がある。その本を巡って次々と殺人が起こっていく。

    前作『死の蔵書』の方が本のこととが色々載ってておもしろかったな。ストーリー自体はおもしろい着眼点なんだけどね。

  • 「死の蔵書」の続編

  • 幻のポーの『大鴉』の特装本を盗み逃走した女。その女を捕まえることを依頼された元警官で古書店主のクリフ。調査が進みエノリアを確保するが事件の新たな展開が・・・。

    市川図書館
     2009年10月11日読了

  • 「死の蔵書」の続編。
    舞台はシアトル。
    でもあんなに雨ばかりじゃ、
    無いけどね。本当は、、、

  • デンバー~シアトル 1990年

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