熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ル 6-1)
- 早川書房 (2016年9月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151821516
感想・レビュー・書評
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実際にあった銀行強盗の話をモデルにした小説。心凍る冷めた現実と生活。淡々と紡がれていくストーリー。今回、熊と踊れのタイトルはどういうことなのか、この話のキーワードの意味が下巻で更に明らかになっていくと思う。これぞ北欧サスペンス!読み応えのある長編作品。
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長い。
読み終わるまでにかなり時間がかかりましたが、スリリングで面白いです。
終始、ギリギリの精神状態な男たち。
少しずつ明らかになる登場人物の背景。
海外テレビドラマが好きな人はわかってくれると思います。 -
凶暴な父によって崩壊した家庭で育ったレオ、フェリックス、ヴィンセント三人兄弟。独立した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を入手する。その目的とは史上例のない銀行強盗計画を決行することだった―。連続する容赦無い襲撃。市警のブロンクス警部は、事件解決に執念を燃やすが…。はたして勝つのは兄弟か、警察か。スウェーデンを震撼させた実際の事件をモデルにした迫真の傑作。最高熱度の北欧ミステリ。
というわけで、ようやく一昨年の話題作に到達。警察側はおなじみの方々ではないが、似たようなメニューを食べていたり、同じようなソファーに座っていたりするので、登場人物名を確認してしまった。 -
面白い話のはずなのに読み進まなかった。
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2018.01 北欧の小説はどうしてどれも重い空気が流れているんだろう。
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スウェーデンで実際に起きた事件をモデルとした、連続銀行強盗事件。
主軸は強盗側の兄弟と、それを追う側の刑事。
実際に起きたと言うことから予測されるように、非常に危ういところを兄弟たちは駆け抜けていく。いつ足を踏み外して転げ落ちてもおかしくない。ロードムービーのような。
最初はなかなか読み進めることが出来なかったが、中盤からぐっと読みやすくなる。そして下巻どうなるのかはらはらしつつ、2017年最後に読んだ本になるのだろう。 -
「熊と踊れ(上)」
レオ、フェリックス、ヴィンセントの3兄弟。
これはスウェーデンを震撼させた実話をモデルにした小説です。その実話は、銀行強盗。犯人は、レオ、フェリックス、ヴィンセントの3兄弟+ヤスペル。連続する容赦ない襲撃に対峙するは、市警のブロンクス警部。随分骨太な仕上がりになっています。
印象としては、骨太に加え、暴力。レオ、フェリックス、ヴィンセントの生活の根底にあるのは、父から受ける暴力であり、母も粗暴な父に怯え、彼ら3人はどうしても暴力がしみ込んでいく。そんな生活からするとレオ達はトンデモナイ奴らになるだろう・・・と思いきや、成人したレオは自分で工務店を経営し、弟2人と幼なじみのヤスペルを使って仕事をすることになります。
この時点では真っ当に生きようとして、そこからきっと父に巻き込まれてしまうんだろう。たきつけられて銀行強盗をさせられるのだろう。と思っていたところそうではなかった。念密な銀行強盗計画を練っていた訳です。どうやって銀行を襲うかだけではなく、何を使って襲うかという点を熟考する辺り、凄まじい。まさか軍の武器庫から銃器を盗むなんて世界でも稀にみる武器を武装した強盗団だったんじゃなかろうか。レオ達は、暴力に育てられてしまい、暴力を使って銀行を襲うまでになってしまいました。
暴力という印象を強めているのは、ブロンクス警部もです。正義側のブロンクス警部が醸し出すことにより、警察vs銀行強盗をより骨太にしています。兄が子供達を暴力で支配しようとした父親を殺し、無期懲役囚として服役していることから、ブロンクス警部は非常に暴力を憎んでいます。憎んでいるからこそ、鼻が利き、強盗事件からレオ達の存在を嗅ぎ分ける。そして、兄弟であることまで突き止めるのです。
一方、その頃、レオ達の父親はというと・・・。やはり、この父親は、暴力しかないようだ。そして、意外と鋭い。ここからレオ達の計画が徐々に綻んでいく。兄弟だけだとまだしも、幼馴染はそうはいかない訳です。
緊迫した状況が続く中、レオは、最後の銀行強盗を計画し、それが終わったら足を洗おうとするが・・・。下巻に続く。なんかヤスペルがやらかしそうな気がするな。 -
10月-11。3.5点。
銀行強盗をはたらく兄弟の物語。
圧倒的なリアリティ。ぐんぐん読める。
兄弟の幼い頃と、現在が交互に語られる。
下巻も楽しみだ。