ニュー・ミステリ: ジャンルを越えた世界の作家42人

著者 :
制作 : ジェローム チャーリン 
  • 早川書房
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本棚登録 : 5
感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152079619

感想・レビュー・書評

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  • パトリシア・ハイスミス「かたつむり観察者」
     これがすごい。食用かたつむりの観察に魅せられた証券会社に勤める主人公。飼い始めて2カ月で書斎にガラス瓶30個ほどが並ぶ。触手を動かす生殖行動に魅入られ、小さな粒粒から渦巻が見えるのに心躍り、やがて孵化したかわいい子どもたち。その高揚感から仕事もはかどる。忙しかった仕事に区切りがつき2週間ぶりで書斎を開けると・・・
     これが天井から床から四方がかたつむりだらけになっていた。そこに踏み入れた主人公。この場面を想像するともう何とも言えない。

    P.D.ジェイムズ「策略と欲望」
     長編があるのでそのメモ的なものか。最終バスに乗り遅れた女子生徒。おりしも若い女性を襲う連続殺人事件が起きていた。・・予想通り事件はふりかかる。

    スー・グラフトン「パーカー・ショットガン」
     女性私立探偵キンジー・ミルホーン。ヴィンテージものの銃めぐって、推理。

    サラ・パレツキー「ディーラーの選択」
     フィリップ・マーロウという名の探偵を登場させ・・こういう手法が何かあるのか。

    アンジェラ・カーター「狼人間」
     北国、深い森のある国のおとぎ話か。お祖母さんの所へ使いに行く少女。森に入ると狼に襲われる。とっさに前足を切り落とし、その足を持っててお祖母さんの家にたどり着く。するとお祖母さんは熱にうかされ、切り落とされた狼の右手が転がり落ちるがそれは・・

    ナディン・ゴーティマ「銃が暴発する寸前」
     南アフリカの農園。白人の農園主が野生動物狩りに使用人の黒人青年を連れて出かけたが、銃が暴発して青年は死ぬ。南アフリカゆえ、白人と黒人のとるに足らぬ事件として認識される。・・・が実は青年は。

    ジェイムズ・エルロイ「ぼろい仕事」Gravy Train
    ”韓国人街にあるトヨタの販売店で整備員の監督をすることになった。経営は日本人。客は黄色い肌の連中”の仕事だ。”はい、イエロー・エンパイア・インポーツのクラインです” これは保護司から紹介された仕事なのだ。
     
    すると弁護士から電話。裏世界で財を成した闇の帝王の遺産を受け継いだ犬の世話の話がある。ビバリー・ヒルズに出向いてそのブルテリアのバスコーに仕えることに。でなんやかやあり、女とその犬を手に入れた。

    エルロイのアジア人観どおりの表現なのか?
     

    1995.10.31初版発行 図書館

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著者プロフィール

小林宏明(こばやし・ひろあき)
金沢大学人間社会研究域学校教育系教授
1999年筑波大学大学院心身障害学研究科修了。博士(心身障害学)。1999年より筑波大学心身障害学系準研究員、2001年より同助手を経て、2002年より金沢大学教育学部助教授、現在に至る。専門分野は言語障害教育。主な研究テーマとして、吃音がある幼児から成人の評価および指導・支援法開発に取り組んでいる。
幼少から吃音があり、高校から大学院時代の前半にかけては、上手く発話ができないことに悩む時期を過ごすが、その後吃音は徐々に軽快化する。現在でも、発話の流暢性の問題が見られたりうまく話せないことに悩んだりはするものの、日常生活にあまり支障がない状態となっている。2000年から吃音者のセルフヘルプグループである茨城言友会に所属する。その後、金沢大学に赴任した2002年からは石川言友会に所属し、活動に参加している。

「2019年 『イラストでわかる子どもの吃音サポートガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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