シーラという子: 虐待されたある少女の物語

  • 早川書房
3.83
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本棚登録 : 1409
感想 : 190
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152079992

感想・レビュー・書評

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  • 自分では考えられない程の生活を送っている人々がたくさんいて、彼らがどう育ち、何を思って行動するのか。一人一人見なければわからない。

    ひどい父親だと最初は感じたが、彼なりに娘を愛していたことがわかる。暴力を振るってはいたけれど客観的に見て自分やシーラがどう思われているかなどの想像力が欠けていたんだろうなと感じた。

  • 高校生のときに読んだ。
    それまで児童文学やティーンエイジャー向けの小説は読んだことがあったけど、思えば初めて読んだ大人の本だったかもしれない。
    その頃の自分にとって本を選ぶ基準は「ノンフィクションであること」が重要だった。
    世の中で本当に起きていることを知りたい気持ちが強かったのかもしれない。
    カバーの絵にも惹かれた。
    ここから自分の読書人生が始まり、著者の作品は全て読んだ。
    あのとき書店でトリイ・ヘイデンさんの本に出会えたこと、感謝しています。

    ブクログを整理していて、ふと懐しくなって記録しておきたくなりました。
    感想ではなくてごめんなさい。

  • 胸糞悪い展開もあるが、最後は感涙!
    最高のノンフィクション・ノベルでした!

  • 面白い。訳も自然で読みやすい。ひどい大人が多いけど、あきらめない、しかないのだな。

  • ノンフィクションならではの迫力が伝わってくる。続編も気になるところ。

  • 3.83/1344  (続編→「タイガーと呼ばれた子」)
    内容(「BOOK」データベースより)
    『その子は、垢で黒ずんだ顔に敵意むきだしの目をした、六歳にしてはずいぶんちっぽけな子供で、ひどい臭いがした―名前はシーラ。季節労働者用のキャンプに住み、傷害事件を起こしたために精神病院に入ることになっていたが空きがなく、著者トリイの教室に送られてきたのだった。トリイは、あらゆる障害児教室から見放された自閉症や強迫神経症の子供たち八人をすでに抱えていた。シーラは、決してしゃべろうとせず、泣きもせず、何かやらせようとすると、怒りくるい金切り声をあげて大暴れする。ただでさえデリケートな子供たちがパニックに陥った。こんなに扱いにくい子供ははじめてだった。けれども辛抱強く接していくうちに、彼女が知的障害児どころか、ずばぬけた知能の持ち主であり、そして、心身に虐待による深い傷を負っていることがわかる…。家庭内暴力、貧困、性的虐待に蝕まれた少女が、堅く閉ざされた心をおそるおそる開き、ひとりの献身的な教師と深い信頼の絆で結ばれてゆく姿を描いた全米ベストセラー。22カ国語に翻訳され、世界じゅうで大きな反響を呼んだ感動のノンフィクション。』


    冒頭
    『 1
    私は気づくべきだった。

    新聞の六面の漫画の下にほんの数節書かれただけの小さな記事は、近所の子供を誘拐した六歳の女の子の話を伝えていた。十一月の寒い夕方に、女の子は三歳の男の子を連れ出し、その子を近所の植林地の木にしばりつけて火をつけたというのだ。』


    原書名:『One Child』 (Sheila #1)
    著者:トリイ・L. ヘイデン (Torey L. Hayden)
    訳者:入江 真佐子
    出版社 ‏: ‎早川書房
    単行本 ‏: ‎334ページ

  • 心を閉ざした子どもが自分らしさを取り戻していくノンフィクションの物語。自分が小学生の頃に読んで人や社会に興味を持った本。

  • これから書きます。

    でも、今日はもう寝ることにしたの。笑

    シーラという子
    虐待されたある少女の物語
    1996年3月31日 初版発行
    1998年8月31日 第60版発行
    4-15-207999-1
    C0098¥1748E.

    著者 トリイ・L・ヘイデン
    訳者 入江真佐子(いりえ まさこ)
    発行所 株式会社早川書房

    書架の整理のために手にした一冊

    --カバー袖部分より抜粋--
    その子は、垢で黒ずんだ顔に・・・
    全米ベストセラー。
    22ヶ国語に翻訳され世界中に大きな反響を呼んだ感動のノンフィクション!----------

    標題紙のうらに
    日本語版翻訳権独占 早川書房 と プリントされていて ここにそれ書く?ってぎょっとした。
    60版と有るけれど 60刷のことと思われる。
    出版の決まりごとは良く知らないし、早川書房は自分でもよく手にして読むから専門的な書籍だけを扱う会社ではないだろうけど違和感があったな。
    他の早川書房(早川文庫)のは 初版と刷版は区別つくのに、なぞだw

    帯には
    感動のノンフィクション あるジャーノンに花束をのダニエル・キイス氏推薦
    情緒障碍児教室で起きた愛と癒しの奇跡に、魂が揺さぶられた。
    他、新聞社のコメント

    目次はない
    プロローグに
    著者がこの本を書いた理由が載っていた。
    著者は情緒障害の子どもたち相手の仕事をしていた。その中で「いらいらしないのか?」という疑問に答えるために記した。

    シーラという名の女の子とのかかわり、自分の人生、数ヶ月後、彼女との係わり合いの変化。

    エピローグはシーラから送られてきた詩で終わった。

    翻訳者のあとがきは続編もあるよって事で閉められていた。

    1970年代のアメリカ アイオワ州の地方都市に住んでいた精神的にも肉体的にも虐待を受けていた6歳の女児シーラに関わるノンフィクション。
    ※この中にはシーラとトリィのかかわりの事実として、「星の王子様」が出てきますが自分にはまたそれが難解です。

    著者トリィ・ヘイデンは子どもの頃から書くことが好きで子ども時代には冒険物語などを書く子に夢中になった。1996年3月に書かれたものによるとイギリスのウェールズに夫と娘と一緒に住みいい作家活動に専念しているという。作品を手にしたことはないが探してみたい。

    この本のシーラは1970年代に6歳とあるから仮に1965年埋まれとしたら2019年の今、存命であれば50台半ば。FBの時代にどうしているのかしら?

    評価は一応、文字を追えたのと、著者が本を書く理由と内容が一致したので3にしました。
    この本で世の中か変化したとは感じないが、ぼんやりとした闇の断片を感じた。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    その子は、垢で黒ずんだ顔に敵意むきだしの目をした、六歳にしてはずいぶんちっぽけな子供で、ひどい臭いがした―名前はシーラ。季節労働者用のキャンプに住み、傷害事件を起こしたために精神病院に入ることになっていたが空きがなく、著者トリイの教室に送られてきたのだった。トリイは、あらゆる障害児教室から見放された自閉症や強迫神経症の子供たち八人をすでに抱えていた。シーラは、決してしゃべろうとせず、泣きもせず、何かやらせようとすると、怒りくるい金切り声をあげて大暴れする。ただでさえデリケートな子供たちがパニックに陥った。こんなに扱いにくい子供ははじめてだった。けれども辛抱強く接していくうちに、彼女が知的障害児どころか、ずばぬけた知能の持ち主であり、そして、心身に虐待による深い傷を負っていることがわかる…。家庭内暴力、貧困、性的虐待に蝕まれた少女が、堅く閉ざされた心をおそるおそる開き、ひとりの献身的な教師と深い信頼の絆で結ばれてゆく姿を描いた全米ベストセラー。22カ国語に翻訳され、世界じゅうで大きな反響を呼んだ感動のノンフィクション。

  • この本が初めて出版されたのが、1980年。日本では最近になってようやく少し話題になり始めた児童虐待。まだまだ、日本の教育現場や一般の人の特別支援教育への認知は低いと思う。30年は世界から遅れている。この本の中の世界は全く今の日本と変わらない。

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