よその子: 見放された子どもたちの物語

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152080837

作品紹介・あらすじ

苛酷な運命から学習障害児たちを救いだそうと全精力を傾けるトリイから、恋人は去っていく。何度もくじけそうになるトリイだったが、やがて4人はたがいの能力を引きだすようになり、トリイと子どもたちのあいだに特別な絆が結ばれていく。ベストセラー『シーラという子』『タイガーと呼ばれた子』につづき、熱血教師トリイと学習障害児たちの心の交流を描いた、待望の傑作ノンフィクション。

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  • 内容(「BOOK」データベースより)
    苛酷な運命から学習障害児たちを救いだそうと全精力を傾けるトリイから、恋人は去っていく。何度もくじけそうになるトリイだったが、やがて4人はたがいの能力を引きだすようになり、トリイと子どもたちのあいだに特別な絆が結ばれていく。ベストセラー『シーラという子』『タイガーと呼ばれた子』につづき、熱血教師トリイと学習障害児たちの心の交流を描いた、待望の傑作ノンフィクション。

  • トリイの補習教室は、
    あらゆるクラスからはみ出した四人の子どもたちで大混乱。
    自閉症のブー、識字障害のロリ、
    粗暴なトマソ、うつ状態のクローディア。
    苛酷な運命から彼らを救おうと
    全精力を傾けるトリイに彼らはいう。
    「わたしたちみんな、どうせよその子じゃない。
     なんでそんなに気にかけるの?」
    涙とケンカを繰り返し、
    やがて四人は互いの能力を引きだしあうようになる。
    トリイと子どもたちの間に特別な絆が結ばれていく感動作。

  • トマソとトリイのやりとり。
    トリイを好きにならなければよかったよ。おれは生きている間じゅうずっと会えなくて淋しいと思って過ごすことになってしまうよ。もう絶対誰も好きになったりしない。

    たしかに傷つくわ。人を愛するってことはいつも傷つくってことなの。愛するってそういうことなんだと思うわ。

    傷つきすぎるよ。それほど価値もないのに。もうおれは誰も好きになんかならない。そうしたら心配することもないから。

    だれも愛さなければ心が張り裂けるような思いをすることもないわ。でもね。トムじゃぁ心って何のためにあるのかしら。

    永遠ともいえる課題。答えを私はまだ見つけていないけど、この言葉をずっと覚えておこうと思う。

  • 面白いな~。
    アメリカで生きる働く女性のリアルもわかる。

  •  トリイは、子どもたち自身のエネルギーをトリイ式の教育で引き出していきます。トリイは子どものアイデアを非現実的であっても誉めます。そして自分の感情をよく口にします。それらの行動がトリイが子どもたちと心を通わせることができた理由だと考えます。
     トリイは子どもたち全員をニックネームで呼び、教員として愛情を注ぎます。それがかえって今まで愛されてこなかった子どもたちを混乱させることもありますが、子どもたちはトリイと共に成長していきます。
     

  • 小学校の補習教室を受け持つトリイのクラスにやって来た、自閉症 のブー、識字障害のロリ、粗暴なトマソ、うつ状態のクローディア(12歳で妊娠中)
    ロリはとても心が美しくて聡明なのに、文字が読めないというだけで不当な扱いを受けている。そんなロリとトリイや他の子供達の関わりの中でロリの純粋な心に何度も感銘を受けた。現在でもまだまだかもしれないけれど、昔は障害のことがよく分からず「治そう」とされたり「皆と同じ」が基準だったり、トリイ自身も窮屈な想いを抱えていたと思う。窮屈な中にもトリイの深い愛情が伝わってきて、せめて1人でも「よその子」である子供達のことを心から愛している存在がいることに救いを感じた。

  • こういう先生になりたかった

  • トリィさんが好きで、 シリーズ全部読んでいます。いつも感動をくれる

    ロリが一番好きです。

  • 私の中で一番好きな一冊。
    ロリ、ブー、トマソ、クローディアの幸せを願わずにはいられません。

  • 字体と行間がちょうどよく読みやすくて、わかりやすい文で、ぶっとい本でもどんどん読めるし引きこまれるし、教室の情景がうかんで、笑ったり泣いたり。

    トリイさんのすごいところというか魅力的なところ、
    とても一般的な少し経験の浅い若い女子であること、
    それをそのままストレートに表現してるところ、
    謙虚とは違う、素直さというか情熱さというか、
    私はそれがとても好きでした。

    心打たれるところたくさんありました。特に、
    トマソがクローゼットにこもってトリイと話す、そのトマソの言葉。
    クローディアの最後の決断。

    言葉や訳文に、ふゆかいな部分もけっこうあるけど、
    古い作品だし、制度的なこともあるし、時代だからしかたないのかなとか。
    そんなことより内容がすべてですね。

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