- Amazon.co.jp ・本 (682ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152083449
感想・レビュー・書評
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#2648-125-410
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10年ほどまえの年間ミステリーランキングのNo1をとったという本『ミステリ・オペラ』を読了。上下組で682ページの大作なので正月から取り組み昨日まで読み終わるのにかかってしまった。現代と戦時中の二つの時代を物語は行き来する複雑な作りに加え、物語の大きな構成要素になっているオペラ『魔笛』に関する博識などなど大変な本なのだが、さすがに評価が高い本だけあり難しさはありながらも決して飽きさせずぐいぐい引っ張って行ってくれる。知らないところに凄い本があるものだ。読むのが大変な大作だが読む価値ありです。
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「虚無への供物」の系譜に連なる小説にして、総決算を思わせるほどの大作。
探偵小説でしか語れないものを語ったひとつの物語。
語られているもののスケールも壮大だが、平成元年と昭和13年を舞台にこれでもかと詰め込まれた謎・探偵小説的ガジェットのてんこもり、謎に見合うだけの推理と、破格のミステリでもある。
この作品で描かれていたものに対して、真っ正面から感想を言うのは手に余る感。
しかしながら最後の真相、そして最後の見立てには深く感動していた。
物語から得た深い感動が、探偵小説だからこそ産み出せるものであり、このことが、自分にはとても心に刻まれた体験だった。
オペラ三部作とのことだけど、本作でここまでやった後に、はたしてどんなことを語りうるのか。気になるので次作以降も読みたい。 -
や、やっと読み終わった…。
どうにも、入り込めなかったなあ。謎があるのかないのか…読み終えても、だから何?という感想だった。作中でくどいほどに出てきた、探偵小説でしか語れないこともある、ということで、満州や南京でかつて日本がこんなに酷いことをした、と告発したいんだろうか? -
大作だが、複雑かつ特殊な舞台設定の把握をしつつ
膨大なボリュームのテキストを読み込んでいく
労力に見合ったカタルシスや読感が得られるかというと
時間と労力に見合っていないと言わざるをえない。 -
すごい。壮大なスケールの話で、様々な謎がでてきて解かれてとにかくおもしろい。
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豪華絢爛。その一言に尽きる。
見立て殺人、密室、暗号などなどあらゆる要素を詰め込んだ一冊。
オペラシリーズは全部で三作あり、全てミステリーではあるのだが、私はこれが一番「探偵小説」を推している作品だと思う。
外伝的に、軽く読めるような検閲図書館シリーズをもっと読みたい。まあ、この人を出すとどうしても重厚なものになってしまうのだろうけれども……。 -
読むのに時間がかかってしまった。舞台設定が複雑で読んでいて混乱してしまった。広げられた大風呂敷が最後にたたまれていくのはすごかった。