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- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152084217
感想・レビュー・書評
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初期のイギリス情報部を背景にしたランクリン大尉のシリーズ3作目。シリーズの中核になる作品だろうなどという書評も見ていたので、かなり楽しみな気持ちで読み始めた。が、今回は少し読み終わるのに時間がかかるような感じだった。どうもうまく話に入っていけない。頭がごちゃごちゃしてくるのである。そもそもドイツ・イギリス・フランス・トルコといった国々のスパイ達が、それぞれの思惑を胸になぞめいた行動を取っている話なのだから当たり前であるんだけど、この作家にしては登場人物が印象的でないのである(印象的な人物も多いけど)。だから、誰がいったい何者だったのか、いちいち頭の中で確認して読み続けていく感じだった。
話そのものも、どうも移動の時間が長いような感じがした。真相に一歩一歩迫っていくって感じなんだけど、終点が近づくにつれてワクワクしてくるというよりも、これでたいしたオチじゃなかったら怒るぞって気分になった。実際は、酒井の主観だけど、たいした設定が準備されているわけではなかった。ある意味で、「もっとも危険なゲーム」を懐かしく思い出したけど。
まあ苦言ばかりを書いたけど、女性が魅力的でしたね。レギュラーのコリーナもステキだし、今回登場するケルソ夫人も魅力的だ。正直、この二人の魅力で読まされたような気がしないでもない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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