アイリッシュ・ヴァンパイア

  • 早川書房
3.25
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152085306

作品紹介・あらすじ

ロンドンの喧噪を避け、アイルランドの田舎を旅する男は、地図上のとある場所に興味をいだく。宿の主人の警告にもかかわらず、引き寄せられるようにその場所へたどりついた男は、不吉なたたずまいの村を発見した。そのときから、男の身に奇怪なできごとがふりかかりはじめる-。『吸血鬼ドラキュラ』の作者、ブラム・ストーカーを、アイルランドの作家として再評価しようという運動に応えて誕生した、ヴァンパイア・ストーリー4篇。ケルト伝説を下敷きに、ゴシック的荘厳とサイコ的狂気を加味した、正統にして異端なる恐怖、ここに降臨。

感想・レビュー・書評

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  • アイルランドで語り継がれてきた吸血鬼の物語。 ブラムストーカーもレファニュもアイルランド出身の作家だ、だからアイルランドこそ吸血鬼の棲家に相応しいといった趣旨の前書き。
    内容はそんなに大仰なものではなく、血を吸う魔物が出てくるシンプルな恐怖譚集。田舎に遺った忌まわしい一族の廃墟や、森の中、時代に取り残されたような暗がりに潜んでいる「何か恐ろしいもの」が人々を襲う。
    アイリッシュらしさは貧しい田舎の生活ぐらいで、それほど他の怪異譚との違いはないので新鮮味はなかったけど、それなりに面白く読めました。

  • アイルランド人による吸血鬼のお話は“吸血鬼ドラキュラ”を初め沢山とあります。
    その内の短編集の一冊を、訳者の下楠昌哉さんがアイルランドの書店でたまたま見つけ翻訳した本がこれです。

    吸血鬼のイメージとして豪華な雰囲気が付きまといますが、これに綴られる吸血鬼たちはとてもそんなものではありません。
    大変醜く、下劣な者たち、呪われた者たちです。
    しかし吸血鬼たちは望んでそのような姿勢を取っているわけではなく、各々には拭い難い過去があります。

    彼らと彼らの餌食になった者たちのどちらにも同情してしまうようなお話が、この一冊に収められています。

  • 民話調の雰囲気。

  • アイルランドの吸血鬼短編小説。

    古典的な怪奇小説。

  • ブラム・ストーカーってアイルランド人だったのね。大飢饉はアイルランドに大きな爪あとを残しているとつくづく感じた。

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