抒情の奇妙な冒険 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

著者 :
  • 早川書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152089076

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  • このタイトルセンス、またもや田中啓文かと思いきや、違った。笹公人、歌人である。そして「抒情の奇妙な冒険」は笹公人の三冊目の歌集である。

    古き良き昭和、80年代、90年代、現在と、まるでタイムトラベルしているかのような連作短歌。行き着く果ては、懐かしき未来。

    何故に短歌、どこがSF、どうしたんだハヤカワSFシリーズ、と好奇心から手を出してみたが、なかなかどうして。面白い。世間的に受け入れられるか否かはとにかくとして、こういう試みは好き。

    昭和ノスタルジーといいつつも、昭和世代ではない私には理解できなかったネタはいくつもある。加えて、現代のネタも、あと数年したらすっかり時代に埋没しているだろうというのもある。例えば、HGとかハンカチ王子とか楳図ハウスとか・・・。そういうものの存在が喚起されるとき、感じるのは間違いなく懐かしいという気持ち。いま昭和が「古き良き時代」と言われているが、十数年後、平成という時代はどのように思われるのだろうか。

著者プロフィール

1975年東京生まれ。「未来」選者。現代歌人協会理事。大正大学客員准教授。文化学院講師。歌集に『念力家族』『念力図鑑』『抒情の奇妙な冒険』。他に『念力姫』『笹公人の念力短歌トレーニング』、絵本『ヘンなあさ』(本秀康・絵)、和田誠氏と共著『連句遊戯』、朱川湊人氏との共著『遊星ハグルマ装置』などがある。NHK Eテレにて、連続ドラマ「念力家族」が放送中(2015年3月30日~)。

「2015年 『念力ろまん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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