宇宙飛行士が教える地球の歩き方

  • 早川書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152095237

作品紹介・あらすじ

宇宙の極限状態で学んだことは、地球で最も大切なことでもあった──。宇宙飛行士になる夢をかなえたカナダ人の著者が、恐怖に打ち克ち、危機一髪を切り抜け、最高の仕事をする方法を伝授する。

感想・レビュー・書評

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  • カナダ人の宇宙飛行士である著者本人による、宇宙飛行士になる前から帰還後までの話。
    1995年、2001年の二回、スペースシャトルで、2012年にはソユーズで出発し、カナダ人初のISS船長となった鬚のおじさん。
    文章には本人の人となりがにじみ出ているようで、共感するところが非常に多い。
    「ゼロになれ」なんていう思考は、人生を歩む上でなかなかタメになる。

  • 成し遂げる人間のあるべき姿。

    美辞麗句ではなく、きちんとした等身大の著者の生きざまが描かれていて気持ちよく読めた。

    明るく前向きでひた向きで謙虚。
    そういう人でありたい。

  • 能力が高い上、これほどの努力を出来る人には、
    「不可能」ということはないだろう、と自然に
    思わされた。

    〈本から〉
    僕は今、宇宙にいる。無重力の中に。ここに来るまでに
    かかった時間は、たった八分と四二秒だ。数千日の
    訓練を抜かせばね。

    ウソみたいな話、宇宙へと向かう旅の過程で、面白い
    ことが起きた。この地球上でより豊かに、より幸せに
    暮らすコツを学んだんだ。僕は長い時間をかけて、
    問題を予測して予防し、危機的な状況にうまく対応
    する術を学んだ。恐怖を打ち消し、集中力を保ち、
    成功を収める方法を。

    僕の考え方はシンプルだ。時間があるなら、準備に
    使え。それより大事なことなんて、ほかに何が
    あるだろう?

    さんざん訓練や学習を積んできて、無重力がどんな
    感じなのか、正確に”理解って”いたつもりだったけれど、
    本当はちっともわかっちゃいなかった。地球では
    重力で床に押しつけられるのに慣れていたけれど、
    無重力はまるで天井へと引っ張られている感覚だった。

    環境を理解し、並外れた貢献ができるようになっても、
    謙遜は忘れない方がいい。

    地球上では、フォークをテーブルに置いたら、ずっと
    そのままなのが当たり前だ。でも、たった一つの
    変数、つまり重力を取り去るだけで、何もかもが
    変わる。フォークは舞い、人々は空中で寝る。
    食べる、ジャンプする、コップで飲み物を飲むー
    幼児のころから当たり前のようにやってきたことが
    突然、魔法と化したり、難しくなったり、どこまでも
    おもしろくなったりする。時には、その三つぜんぶ
    であることも。人間は、不可能が本当は可能だと
    気づかされるのが好きなんだと思う。そして、
    その手助けをできるのが、僕にとってはうれしかった。

    実際、宇宙で過ごす日々は、どんな平凡な一日で
    あっても夢のようだ。もちろんある意味では、
    ありえない場所にいるという事実そのものが、
    毎日を特別なものにしている。でも、基本的に、
    宇宙での生活はふたつの重要な点で、地球とまったく
    変わらない。驚きや喜びに注目するのか、それとも
    不満に注目するのか?

    僕は宇宙に行く前にはなかったような使命感を
    持つようになった。だから、僕を知っている人は、
    ときどき僕にムカっとするみたいだ。最近、僕と
    一緒に散歩した友人は、僕が道すがらしょっちゅう
    立ち止まってごみを拾い、歩くペースをガタ落ち
    させるもので、僕にイラッと来たらしい。実は、
    これもあまり知られていない宇宙飛行の副作用の
    一つだ。僕は道に落ちているガムの包み紙を
    拾うようになったんだ。

  • ホリエモンのオススメ。

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著者プロフィール

カナダ人で初めて宇宙船外活動を行った宇宙飛行士。国際宇宙ステーションの船長を歴任。自らの体験を著作、写真、動画として発表する世界的な著名人の1人。

「2020年 『ビジュアル 銀河大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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