パトリック・メルローズ3: サム・ホープ

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152098245

作品紹介・あらすじ

30歳になったパトリックは薬物中毒から抜け出そうともがいていた。父の遺産をほとんど使い果たした彼は、弁護士になる道を模索する。パトリックは鼻持ちならないイギリスの貴族社会に復帰して、なんとか活路を見いだそうとするが……。5カ月連続刊行の第3弾!

感想・レビュー・書評

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  • タイトルどおり、希望の感じられる巻だった。
    主人公の経験と思考は、3巻分のお話を読んだくらいではとても消化できるような内容ではないはずなのに、ずっと付き添ってこられた。著者の表現力には本当に感嘆する。

    そしてもう一人、この物語の中で存在感を示したブリジット。かつては馬鹿なフリをする馬鹿な娘だった彼女が、強さを見せ、弱さを抱えて旅立つラストシーンはことさらに美しく見えた。

    父と息子、母と娘の再生が、邪悪なパーティ会場で響き合った第3巻。ここで終わらずあと2巻もあるというのが非常に嬉しい。

  • あまり何も考えずツルツルと読めてしまうので、読んでいますが、けっして「続きが読みたい」類の物語ではないです。

    あ、また一冊終わっちゃったのか、って感じ。
    意外にそういう感覚の本って少ないので、そこは興味深いですが・・・

    サム・ホープ?
    うーん、someは言い過ぎじゃ・・・。
    地平線の遠くにうすらぼんやり見える気配、くらいのホープでした。まだ真っ暗で、夜明けまで1時間くらいありそうな。

    でも、ほっとしたかな。

    会話ばかりが続く、脚本のような本ですが、ラストシーンは美しかったです。

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