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- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152098399
作品紹介・あらすじ
母の葬儀に参列するパトリックは、問題を抱えていた父と母を共に失った後の人生について思いを馳せる。ずっと望んできた心の平安が遂に手に入るのだろうか? 彼の心に光がきざす――。《タイム》《エスクァイア》誌の年間ベストブックに選出。シリーズ完結篇
感想・レビュー・書評
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起きた過去は救いがなく、救われるのを待っているだけでは人並みの透明な心は取り戻せない。それでも人生は廻り続け、5歳の頃から歩き出せない主人公にも、人生のさまざまなステップが降り注ぐ。父の死、薬、女性関係、結婚、子育て、そして最後の呪縛を解き放った母の死。
このシリーズを読みながら、著者の半自伝的小説なのだということがずっと心の奥にあった。
ここまでの自己分析と、さまざまな思惑を持つ人々の描写、そして筆力。著者の人生はこれからも続いていくわけだが、この作品を書き上げ、文学にしたことで少しでも救いがあればいい。
読んでいる間、私自身の人格にも影響が出てくるような、"侵食"が凄まじい物語だったが、見える世界が変化したことに後悔ない。エドワード・セント・オービン、大作ご苦労さまでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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