ミザリー

  • 文藝春秋
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感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163115900

作品紹介・あらすじ

雪の山道のスリップ事故で、半身不随になった流行作家ポール・シェルダン、気がついてみると「ナンバーワンの愛読者」と称する、元看護婦の狂的ファンの家で2人きり。監禁状態のなかで、自分ひとりのために新作を書けと脅迫される…。密室の異常心理恐怖のサイコ・スリラー。

感想・レビュー・書評

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  •  怪我をして山奥の小屋に運び込まれた小説家が、精神を病んだ女性に閉じ込められて小説の続きの執筆を強要される物語。登場人物は少なく、映画ならばキャスト代は非常に安上がりにすみそう。ジャンルとしてはサイコスリラーということになるのだろう。有名な小説なのだろうと思うが、やや長くて単調なようにも思う。なかなか怖そうで、映画はあまり観たくない、良い作品かもしれないがとても怖そうなので。

  • スティーヴン・キングを読んでみたいとおもってこれを今回読んでみた。

    ITとかシャイニングと違って超常現象とか幽霊的なの出なそうだから怖くないかなと思って読んだけど結果的にめちゃくちゃ怖かった。
    怖いし痛いしヒヤヒヤするしグロくて精神的に落ち込む。
    でも、続きが気になって「ウワー痛い痛い!気分悪い!!」って思いつつどんどん読んでしまう。
    やっぱりそこは作者のすごいところなんだろうなぁと。

    すごい面白かったしこんなに一気に読んだ本も久々だったけど、じゃあもう一回読みたいかと言われると絶対読みたくないなと思っちゃう、そんな本だった。

  • 映画を子供の頃に見ていたので筋は知っていましたが、それでも本は面白かった。映画のミザリー役の人半端ないですよね。

  • 狂気の本。
    最後の方、続きが気になって途中で読むことを止められず、深夜に読み終えてしまったことをひどく後悔しています(笑)
    正直、ここまで怖くなくて良かった(笑)ホラー映画を観る感じなので、その類がお好きな方には合うかもしれません。
    邦訳が微妙で、読みづらいところが多い気がしました。

  • 初めて知ったのは中村うさぎの『家族狂』という本の中だった。
    様々なメディアでサイコホラーの古典と言われているのが気になったことと、キングの魅力は全作品を読破しないと分からないという決心とで読み始めた。これは当たり。これは怖い。無事であってほしいと、読了まで主人公が助かることを心底祈った。やっぱり古典に間違いはないらしい。後に続く多くのサイコホラー作品に影響を及ぼしているのが分かって、より色んな作品が楽しめるようになった。
    一貫してリアルで、読み終わった後にまで毛がそそけ立つ感覚を残しながらも、一筋の光が見えて爽やか(?)だった。

  • 怖いという評判はかねてから聞いていたが、読んでみるとイメージとは異なっていた。良い意味で。
    まずアニーの人物像。最初は好感の持てる、少なくとも普通の人に見えるファンが次第に狂気をむき出しに…という話だと思っていたのだが、実際は小説冒頭で、主人公が自分の境遇を理解する以前から厭うべき相手として描かれている。むしろ中盤以降、異常さのすでに明らかなアニーが意外に的確な批評眼を持っていたり、虐待している相手をファンとして尊敬のまなざしで見る場面があったりと、複雑な描き方をされている。
    また主人公が、異常な状況ながらも、次第に本気で執筆に取り組み始めるのも予想外だった。産みの苦しみと、その果てにたどり着く「ポールは彼女がそこにいることにも気づかなかった-事実、自分自身の存在すらも意識になかった」(p195)と表現される三昧境は、おそらくモノ書く人だけが味わう業と至福なのだろう。
    異常と好意が予測不可能に混ざり合った人間。逃げたり憎んだりする受け身だけでなく、その状況の中で一種の自分だけの至福を構築してしまう人間。両方の心理が、味わい深い恐怖を作り出す。
    作中小説のタイプ文字がだんだん欠けていく演出。異常さの深まる様子を、見た目で表している。翻訳・校訂等本づくりに関わった人は大変だっただろうな。

  • 読んでいる間は怖くて怖くて、後半は途中でやめたら寝つけないと寝不足覚悟で一気読みした。
    なのに、読後感は「愉快なものを読んだ」という気持ちで、とても不思議な感覚だった。
    面白かった!
    アニーも怖いけど、ポールの自己評価と世間の評価の差が一番怖かったな…。

  • 小説を書き上げた気晴らしのドライブで事故を起こして、たまたま熱狂的なファンに介抱・監禁されファンが好きな作品の続編を無理やり書かされる話
    「モダンホラー」と呼ばれるジャンルは(特にキング、クーンツあたり)はやはり翻訳モノ初心者には厳しいような気がする。
    何故かという独特な言い回しや例えが多く、恐怖に狂っているのか現実か妄想なのかを楽しめるかどうかにかかっている。しかも時系列まで捻られたら厳しいかも…
    でも、二章あたりから調子づいてきてまあまあ読み進める。体力の弱っている主人公に同調したのか、私自身風邪をひきつつ読む「痛みがわかる」なんて行ったら「お前は痛みなんかわかっちゃいない!」と登場人物や作者に怒られそうではあるが、朦朧としながらも読了
    単に怖いだけでは無く
    物語を作ることが生死に関わり、話の中に物語の仕組みについても触れられるので、本を読むものなら是非一度挑んで欲しい。
    あと映画見てないのに何度も顔が浮かんだ…キャシー・ベイツ怖い。

  • 映画よりかなり怖い。

  • '98.2読了。
    当時、映画鑑賞後に原作を読んだので、キャシー・ベイツにうなされて恐怖倍増。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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