- Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163221205
作品紹介・あらすじ
17世紀末、アメリカ南部。町を襲う魔女を捕らえたとの報に、魔女裁判を行なうべくやってきた判事ウッドワードとその書記マシュー。悪魔の呪いのためか、彼らが目にした町は荒れ果てていた。司祭と夫を鉤爪で惨殺し、牢獄に囚われた"魔女"は混血の美女レイチェル。夜闇に跳梁する魔物どもと戯れる姿も町民に目撃されているという。裁判の日が刻々と近づく。だが若きマシューは疑念を捨てきれない。獄中の美女は本当に魔女なのか?かの名作『少年時代』で感動を呼んだ巨匠マキャモン、十年の沈黙を破る復活作。
感想・レビュー・書評
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独立前のアメリカを舞台にしたミステリー。「少年時代」でみせたみごとなストーリーテラーぶりは健在。物語の世界に読者を引きずりこむ手腕が図抜けているのでしょう。
想像していたより正統派のミステリーで、更に本格的な推理小説を書いたとしたら、すごい物が出来るのでは?と想像してしまいます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あまりにもお膳立てが過ぎるのでは…???
でもマジであった魔女狩りってこんなんだったんかな… -
感想は下巻で。
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そういえばアメリカにも魔女狩りはあったんだなあと今更思いました。異端審問だの魔女狩りだのというのは旧世界の産物で、新世界たるアメリカにはなかったんだとどうかすると思い込んでしまうのですが。
こういう話で主人公の青年と魔女であるとの疑いをかけられる女性が惹かれ合うのはお約束で、まあいいんですけどね。多少しらけつつもおどろおどろしさはよかったです。謎が未解決のままの上巻の方がホラーとして怖いと思います。ホラー小説をオチの前で放棄するのが一番怖い読み方かもしれない。 -
17世紀末、アメリカ南部。町を襲う魔女を捕らえたとの報に、魔女裁判を行うべくやってきた判事とその書記マシュー。裁判の日が刻々と近づくが、若きマシューは疑念を捨てきれない。獄中の美女は本当に魔女なのか?
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たしか爆笑問題の太田光さんが薦めてた。ので読んだ。うまくできたストーリー。古い時代で、魔女がまだ信じられていた頃の。考えが古くて、感情移入できにくいところもあるけれど、引き込まれました。ちと主人公がいい人過ぎるかな。
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ロバート・R・マキャモンの『魔女は夜ささやく』を読了。下巻は思いのほか薄かった。上下巻になっているほどの長編を読むのは久しぶりだったから、途中挫けそうになったけど推理していく快感で何とか読めた。意外に私が手にとらないタイプの本だったような気がする。
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一体どんな黒幕が隠されてるんだ〜!?どんどん物語の中に引き込まれてゆきます。マシューがんばれ!
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ふむ。タイトルとマキャモン、ということから来る先入観とは違ってこれは紛れもなくミステリでした。
1699年,アメリカ・フロリダ近くのファウント・ロイヤルは美しい泉のほとりの、湿地と森に囲まれた新開地。その地で牧師と農夫が殺され、美しい農夫の妻レイチェルが、魔女として囚われた。
主人公は、この魔女の裁判のため判事とともに呼び寄せられた、マシューという書記。孤児院出の好奇心満々の知的な青年です。
さあ、彼女はほんとに魔女なのか?書記は彼女とどうなるの?っていうのが、まずは興味の対象。
ただ、そもそも、魔女裁判って中世ヨーロッパのモノっていう思い込みが私にはあって、それに加えて、書かれてる衛生観念とか、病人の治療法などが、なんだか中世っぽくて、最初はうまく入り込めなかった。
このころのアメリカって、まだ「アメリカ」という発想の芽生えもあまりない、イギリスの植民地なんですよね。そのため、登場人物は、どれもこれも一癖あって、人に言えない事情を抱えてこの新天地にイギリスからやってきたのか?と疑わせるし。そういうものに惑わされて、物語の中心がうまく見えない感じで、前半は、「これって、ホラー?ミステリ?」と迷ってしまった。
けれど読み進むうちにそういう時代や人間像がきちんと見えてきて、そこからは一気でした。
マキャモンの得意の非文明への優しい眼差しや、きりりとした女性像(ちょっと弱かったけど)そして、擬似ではありますが父と息子の心の交流などが、マシューの周りで渦巻き、解決へと一気に進んでいきます。
そして、そのあたりまで来て、な〜るほど、あれが伏線か〜、って言うことは、これって最初ッからミステリなんだ〜とやっと判ったというしだい。
これがたくらみだとすると、マキャモンに引っかかったのかな?
しかし、上下で5000円以上は・・・ちょっと高かった。
マキャモンにお願いしたいのは、「狼の時」の続編ですね〜。