- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163232706
感想・レビュー・書評
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退廃的な生活のなかに生きるよすがを探すでもなく探す主人公や、その周りの人物が愛おしい。氏の作品を片っ端から読んでいた時期があるが、作品ごとに雰囲気ががらりと変わる点と、それでも氏の文だとわかるような懐かしさに似た感慨を覚えてしまう点に驚かされる。
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垂れ男、老人=R、ムラルカミ…などなど、
奇妙な名前のオンパレードなのですが、中身は至って真面目。
独特なシュールさでじわじわと可笑しさが充満してゆき、
更に興味深さも加わって、一気に読了してしまいました。
一連のやりとりから何を感じ、何を思うか。
自分だけが感じる周回遅れの現在。
微妙にズレた登場人物たちが織りなす岡崎版・都会小説。
面白かったです。 -
屁理屈言いが2人。
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2006.12.11
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デジャヴとか、ジャメヴとか。人間がそれらを感じた時、つじつま合わせで光速的に行うプロセスを、着実に振り返ったらこういうことになるような気がする。デジャヴと判った時に感じる爽快感。その裏にある空間の歪み。どこまでも不思議な物語は、デジャヴの不思議さに通じ、「あの感じ」の不思議さに起因する。